実戦経験をもとに進化した2024年GRヤリス
試乗したのは、2024年4月に販売が開始された進化型の6速MT車です。
ボディサイズは、全長3,995mm×全幅1,805mm×全高1,455mmと従来モデルから変わっていませんが、外観はモータースポーツ現場の声を反映して変更されました。
フロントのロアグリルには、薄型・軽量化と強度を両立するスチールメッシュを採用。バンパーロアサイドには分割構造を採用することで、石などの飛来物による損傷があった場合でも修復・交換作業を容易にできるうえ、コストの低減も視野に入っています。
またサイドロアグリルは形状を拡大することで、冷却性能を向上。バンパーサイドのアウトレットが、サブラジエターおよびATFクーラーの熱を効果的に排出します。
リアは一文字につながるテールランプとし、上下リアランプ類を集約するとともに、ハイマウントストップランプをスポイラーと分けることでリアスポイラーのカスタマイズ性を拡張。
ロアガーニッシュ下端に開口部を設け、床下の空気を抜くことで空気抵抗を下げると同時に操縦安定性を向上。マフラーの熱も排出します。
進化したGRヤリスは外観デザインだけでなく、シャシーとボディもよりハードな走行に耐えられるように強化されています。
ボディとショックアブソーバーを締結するボルトの本数を1本から3本に変更して、走行中のアライメント変化を抑制。
さらに構造用接着剤の塗布部位を約24%、スポット溶接打点数を約13%それぞれ拡大することにより、ボディ剛性を高めて操縦安定性と乗り心地を向上させています。