ソーシャルリスニングを最大限活用するポイント

ソーシャルリスニングの効果を最大限発揮するには、3つのポイントを意識することが大切です。3つのポイントとは、内容を明確にすること、ネガティブな意見に注目しすぎないこと、そして情報を集めただけで満足しないことです。なぜこれらの点が大切なのかポイントを解説します。

フォーカスするべき内容を明確にする

まず最初に意識したいのは、ソーシャルリスニングを活用してどんな情報を収集し、何に役立てたいのか目的を明確にすることです。SNSやブログ、掲示板には、企業への評判や特定の商品への感想、価格に関することなど、さまざまな内容の意見が発信されています。情報が膨大なので、目的なく情報を収集するのは非効率的です。

有用な情報を効率的に集めるには、フォーカスするべき内容を明確にすることが必須。マーケティングの分析手法として有名な「4P」を参考に考えるのも良いですし、キャンペーン実施後の効果測定方法のひとつとして活用するのも良いでしょう。

ネガティブな意見に注目しすぎない

ソーシャルリスニングを実施すると、ポジティブ・ネガティブどちらの意見も見ることになります。ポジティブな意見はそのまま受け止めても大きな問題はありませんが、ネガティブな意見に注目しすぎないように心がけましょう。

ユーザーの中には、周囲にあわせて否定的な情報を発信している方もいます。企業に対して単なる嫌がらせでネガティブな内容を書いている場合もあるため、そうした意見に振り回されないように意識することが大切です。否定的・批判的な意見は一定数あることを念頭に入れつつも、それが総量に対してどの程度の割合を占めるものなのか定量的かつ冷静に捉えましょう。

情報を集めただけで満足しない

ソーシャルリスニングは、情報を収集するだけでなく、集めたデータを分析し、さらにはビジネスに活用するまでの一連の流れを実行することが重要です。情報を集めただけで満足せず、必ず分析を行い、その分析結果を自社ビジネスに役立てましょう。

ソーシャルリスニングにおける主な分析手法は、数値分析・アカウント分析・セグメント分析の3つです。ソーシャルリスニング実施前に設定した目的を達成するために必要な分析手法を用いて、データ分析を行いましょう。

ソーシャルリスニングの具体的事例

カゴメ株式会社は、ソーシャルリスニングツールを用いて口コミの収集・分析を行い、ファンを増やす施策実施に役立てています。

例えば、キャンペーン実施時にSNSでの反応を想定して企画を詰めたり、プロモーションを実施するSNSの特性にあったキャスティングを行ったりと、さまざまなシーンでソーシャルリスニングにより得られた情報や分析結果を用いています。

店舗との連携を行い、店頭売上の向上を図っているのも特徴的です。SNSで反響があった製品や、話題になっている口コミの内容を店頭のPOPに反映し、売上向上に繋げています。

参照:Boom Research「導入事例 カゴメ株式会社」