■ディスピリオタブレット

 ディスピリオタブレット(Dispilio Tablet)はギリシャ北部で発見された重要な考古学的発見で、その起源は紀元前5202年頃まで遡り、既知の最古の文書遺物の1つとなっている。新石器時代のディスピリオ村の近くで発見されたこの木製のタブレットには古代の文字を形成する一連の記号が刻まれており、初期の文字や象徴的なコミュニケーションの形式を示唆している。

まだ解読されていない謎の古代文字&古文書トップ10【後編】
(画像=「Ancient Origins」の記事より,『TOCANA』より 引用)

 タブレットに刻まれたシンボルは未解読のままであり、タブレットの古さと入手可能な状況の制限により、研究者にとっての課題となっている。比較可能なテキストや参照可能な他言語が存在しないため、記号の解釈をさらに複雑にしている。

 専門家らは、ディスピリオタブレット上の文字は、情報やコミュニケーションを記録する原文、または初期の試みの一形態を表している可能性があり、おそらく貿易、儀式、文化的慣習などの社会風俗の要素を描写している可能性があると考えている。しかしこれらのシンボルの本当の意味と目的は依然としてとらえどころがなく、興味をそそる学者や考古学者は、その秘密を解明し、古代の人間の表現形態について理解を深めるためにこのタブレットの探索と分析を続けている。