■黄金のオルフィスムブック
1955年にブルガリアの運河建設中に見つかった古代の墓が誤って開けられてしまい、その中にあったのがこの「黄金のオルフィスムブック(Golden Orphism Book)」である。
24カラットの金で作られた6枚のシートが冊子のように綴じられており、現在のイタリアで栄えた古代エトルリア文明にまで遡る歴史的遺物であるこの黄金のオルフィスムブックには、未解読の単語や文法要素が多数含まれており、謎に満ち溢れている。
エトルリア語は古ヨーロッパ言語の1つと考えられているため、その完全な意味を解読しようとする学者や言語学者にとって大きな課題となっている。同時代の翻訳テキストや文脈情報が欠如しているため、この古代文字の目的と内容を理解する取り組みはさらに複雑になっている。
黄金のオルフィスムブックの起源、それが表す言語、そしてその作成の背後にある意図は今も進行中の研究対象である。文字の複雑な性質と同様の遺物の欠如により、この金の冊子は研究者の間で魅惑的なミステリーとなっており、古代エトルリア文明とその謎めいた古代言語についての学術的研究を刺激している。