インドのコブラ捕獲作戦で、かえってコブラは増えた

イギリスの植民地だった頃のインドでは、そこら中にいるコブラの存在にイギリス政府は頭を悩ませていました。そこで当局は住民たちに、コブラを捕まえて持ってきたものに報酬を出すというお触れを出したそうです。

イギリス政府の考えとしては、少しでもお金を出してコブラを捕まえてもらえたら、道も安全に歩けるのではないかという考えだったかもしれません。しかし一枚上手だったのがインド人で、捕まえたコブラを差し出さず、家で養殖してコブラの数を増やし、そのコブラを政府へ持って行ってお金を稼ぐという手段に出ました。

それを知ったイギリス政府は、当然その制度を廃止しました。ところがそれを知ったインド人が、金にならないということで、コブラをあちこちに捨てるという手段に。その結果、インドでは以前よりコブラが増えてしまったそうです。

ビジネスの世界では、このエピソードから、ある問題を解決しようとしてかえって問題を悪化させてしまうことを「コブラ効果」と呼んでいます。何かしら計画をたてるときは、しっかり先のことを見据える必要があることを感じさせてくれるエピソードですね。

大相撲の力士は、初めてマゲを結ったあとにデコピンをされる

大相撲の世界では、新弟子が初めてまげを結ったとき、親方や関取たちからご祝儀として「コンパチ」をもらう儀式があります。おそらくこの話しを聞いた皆さんは「コンパチ」って何?と思うことでしょう。実は「コンパチ」とは相手のおでこを指ではじく「デコピン」のことです。

これは昔から行われている風習で、デコピンをした親方や関取は、その後に「鬢(びん)づけ油代」という名目で御祝儀を渡します。お祝いで行うとはいえ、みんな遠慮なく本気でやってきます。体を鍛えている力士の本気ですから、受けるほうも相当大変なことだと思われます。

ちなみに、この「コンパチ」という言葉、「デコピン」を意味する関西弁で、それが相撲の世界でも使われるようになったそうです。