車のウインカーの点滅速度は、人間の緊張したときの心拍数と同じ
車の前後左右に設けられているウインカー。あの点滅スピードは毎分60回以上120回以下であるように法律で定められています。実際に多くの日本車では1分間に70回から90回点滅します。実はこのスピード、人間が少し緊張したときの心拍数とほぼ同じになるように設定されているそうです。
というのも、ウインカーをつける左折や右折、車線変更をするときが一番交通事故が起こりやすいシチュエーションであると言われていて、そのため、油断せず、少し緊張感を持って操作させるために、人間の緊張感に近い状態のスピードで点滅させているというわけです。
ただ、ウインカーの電球が切れてしまった場合や、新しくLEDの電球に交換した場合は、通常時より高速で点滅を繰り返すことがあります。何かしら普段より点滅のスピードが早いかな、と思ったときは、すぐに電球をチェックして交換するなどの対応をお願いします。
消防車は、赤色に塗る前に一度ピンク色に塗る
火事のときに、消防士を乗せて現場へと駆けつける消防車。その真っ赤な車体は、否が応でも我々の目をひきつけます。そんな消防車、車体を赤く塗る前に、一度全体をピンク色に塗っているというのはご存知でしょうか。というのも、一度ピンク色に塗っておくことで、上に塗る赤のペンキをより鮮やかに見せることができるからです。
ペンキ業界では、「隠ぺい力」という言葉があります。これはそのペンキが透けやすいか、透けにくいかを表現した言葉で、赤いペンキはこの隠ぺい力が弱いため、下地の色が少し表面に現れたりするそうです。そのため、一度ピンクを塗ったほうが、うっすらと赤いペンキの中にピンクが浮かび、より鮮やかな赤として発色させることができるというわけです。
我々に赤い消防車の姿を印象づけるために、なかなか気づきにくい、細かい工夫がなされているというお話でした。