「おなら」という言葉は、「屁」を上品に言ったもの

人前ですると恥ずかしいおなら。「屁」とも言いますが、実はこの「おなら」という言葉は「屁」を上品に言い換えたものであるということはご存知でしょうか?

もともと「おなら」とは室町時代に宮中に仕える女性が使っていた女房詞の一種でした。女房詞とは、宮中の女性たちが隠語として使っていたものでしたが、宮中で使われているということで上品な言葉として扱われていました。たとえば水を指した「おひや」や、鰹節を表す「おかか」もこの一種です。

もともと、宮中では「屁」という言葉を使うのは恥ずかしかったそうです。そこでおならの音がしたときに「今、鳴らしましたね」と言うことにしました。そして、この「鳴らす」を丁寧にするために「お」を前につけて、最後の「す」をはぶいて作られたのが、「おなら」という言葉だそうです。

宮中の女性が屁を恥ずかしいものだと思わなければ「おなら」という言葉は生まれなかったことでしょう。

赤ワインに、甘口、辛口というものはない

よくワインの味を表すのに辛口、甘口という言葉が使われます。実はこの言葉が使われるのは白ワインとロゼワインだけで、赤ワインには使われていません。

その理由は、赤ワインのほとんどが辛口であるからです。その代わり赤ワインは渋味や酸味、コクなどの違いで味の区別をして、重いワイン、軽いワインと呼ばれます。重いワインとは渋味とコクが強い、濃厚な味わいのものを指し、フルボディやボディがあるワインとも表現されます。対して軽いワインは、果実の味が感じられ、渋味やコクが控えめな飲みやすいものを指します。こちらはライトボディなどと表現されることもあります。

なお、白ワイン、ロゼワインの辛口とは本当に辛いからというわけではなく、甘さのないワインを指します。この味の違いはワインの製造工程において、ブドウの糖分がアルコールに変化したとき、ほとんどアルコールに変わってしまえば辛口、糖分の一部しかアルコールに変わっていないうちに発酵を止めてしまうと甘口のワインになります。

ワインを楽しむ時には、こうした違いを意識してみるのも面白いかもしれませんね。