クロスセル施策を検討するときに役立つLWP分析とは
クロスセル施策を検討するときには、「LWP分析」とよばれるフレームワークが役に立ちます。クロスセル施策の効果が期待できる顧客に優先順位を付け、効率的にアプローチするのに役立ちます。誰でも容易に扱えるフレームワークの内容を解説します。
List:顧客リスト
LWP分析のLは「List」から頭文字を取っており、顧客リストのことを意味します。クロスセルを活用した営業活動を行う顧客をリストアップします。
最終的に顧客はランク付けをし、2軸でマッピングするため、とりあえず既存顧客を漏れがないように洗い出しましょう。
What:内容
LWP分析のWは「What」の単語から頭文字を取っており、行動内容や内容を意味します。リスト化した既存顧客のこれまでの行動内容を整理し、フラグを付けておきます。
例えば、アプローチした際の反応や直近の行動などがあげられます。クロスセル施策を行った場合に効果があるかどうか、既存顧客のポテンシャルを示す項目です。ポテンシャルの高低がわかるように2種類のフラグを付けましょう。
Pace:頻度
LWP分析のPは「Pace」です。行動頻度を意味し、既存顧客との接点や接点の頻度についてを示す項目です。行動内容と同様に、頻度の高い・低い顧客が明確にわかるようにフラグは2種類付けましょう。
フラグを付け終わった後は、「実績」と「拡大余地」の2軸のポジショニングマップを作り、既存顧客に付けたフラグを元にマッピングします。これによりクロスセルを実施する企業の優先度がA〜Dで表せるので、効率的にアプローチを行えます。
クロスセル施策の事例
クロスセル施策を取り入れる際、大きく3つの方法があります。自社製品やサービスの特徴にあわせて、施策の方向性を定めましょう。クロスセル施策の参考となる3つの事例をご紹介します。
事例1:関連商品や、人気商品のレコメンド
クロスセル施策の1つ目の事例は、大手ECサイトの関連商品や人気商品のレコメンド機能です。
顧客の過去の閲覧履歴や購入履歴などから、興味・関心を持ちそうな商品をレコメンドすることがこれにあたります。例えば、ECサイトで書籍を購入した顧客に対して、同じ著者のほかの書籍を提案します。同系列の商品ほど追加で購入される可能性が上がります。
事例2:補助・補完商品やサービスのレコメンド
クロスセル施策の2つ目の事例は、補助・補完商品やサービスのレコメンドです。
補助・補完商品やサービスのレコメンドは、購入することで得られるメリットを提示できるかどうかが成功を左右します。
例えば、スマホ契約時にスマホの保証サービスを提案することがこれにあたります。万が一、故障した際の修理費と保証サービスに加入している際の修理費に大きな差があれば、顧客はレコメンド商品の購入を前向きに検討するでしょう。
事例3:セット購入でのボリュームディスカウントやメリット・特典の提示
クロスセル施策の3つ目の事例は、セット購入でのボリュームディスカウントやメリット・特典の提示です。
わかりやすい例で言うと、ファーストフード店のセットメニューがあげられます。単品の価格とセットで購入した際の価格を顧客が容易に計算できるため、お得であることを理解してもらいやすいのが特徴です。