伝家の宝刀4G63をMIVEC化したエボIX(2005年・GT9A)

ランサーエボリューション(ランエボ)とは?歴代車種や性能など解説!
RS以上GSR未満グレードの設定が新鮮だった、エボIX GT(画像=『MOBY』より 引用)

いよいよ第3世代(6代目ランサーベース)最後となるエボIXでは、伝家の宝刀4G63ターボがついに可変バルブ機構のMIVECを搭載!

スペック的にはエボVIII MRと決定的な違いがないようにも思えますが、最大トルク発生回転数が500rpmも下がって3,000回転からですし、RSはタービン羽根もマグネシウム製になってレスポンスアップ(※)、下からモリモリ来て上まで気持ちよく吹け上がります。

(※ただし耐久性が低くて割れやすく、対策品は結局従来のアルミ製)

さらに、装備の一部をGSRより簡素化して一部はRS仕様、RS以上GSR未満の価格でお買い得グレードともRSの快適仕様とも受け取れる新グレード「GT」を設定、よりキメ細かいユーザーの要望に応えるラインアップとなりました。

そして何より不評だったブーレイ顔は廃止され、VIIのアッサリ顔ともまた異なる精悍でスポーティなルックスと、空力&冷却性能を取り戻しています。

最強の高速ツアラー、エボワゴン(2005年・CT9W)

ランサーエボリューション(ランエボ)とは?歴代車種や性能など解説!
確かにセダンよりワゴンの方が需要はあったらしいエボワゴン GT(画像=『MOBY』より 引用)

エボVII GT-Aの販売が芳しくなかったのは「ファミリーセダンだともしかして需要ない?」と考えたからなのか、エボIXで再チャレンジされた一般向け仕様はランエボ初のステーションワゴン!

ベースは標準のランサーワゴンではなく、エボIVのボディ後半をワゴン仕様に仕立て直しており、走行性能は重量増加分を差し引くとはいえエボIXとほぼ同格。

長いルーフでダウンフォースが増しているのを考えれば、高速道路などでの安定性はむしろ増しているだろう、というわけでスーパー耐久レースにも参戦し、加速性能こそセダン版に劣るものの、最高速やコーナリング能力では互角以上とされました。

6速MTの「GT」と5速ATの「GT-A」が設定され、荷物満載で家族旅行でも仕事でも便利な高速ツアラーとして、エボVII GT-Aより好評だったらしく、次のエボIX MRにもワゴンは設定されています。