富士山グリルは横から見ればイケるエボVIII(2003年・CT9A)
もちろんWRCでグループAがどうとかいう話がなくとも、「最強のランエボは最新のランエボ」ですから、本来の高性能マシンとしての性能アップも怠りなく、VIIの翌年にはエボVIIIがしっかり登場しました。
今度は6速MTやガソリンタンク容量拡大、電子制御デフのAYCもトルク容量を拡大したスーパーAYCへと更新。
オリビエ・ブーレイという雇われデザイナーが三菱車へ採用した富士山グリル(ブーレイ顔)はエボVIIIでもカッコ悪いと不評なうえ、冷却性能も空力性能も落ちたぞ!と怒られますが、なんだかんだでシーズンが始まると競技会場には最新のエボVIIIが並びました。
伝統の「三菱レーシング」、エボVIII MR(2004年・CT9A)
エボVIIIからは小刻みなマイナーチェンジ程度だとバージョン数を変えなくなり、代わりに三菱レーシングの略である「MR」をつけるようになりました。
とはいえ変わらないのは富士山グリルを含む基本的な外観のみで、ルーフやドア内部のサイドインパクトバーをアルミ化して、重心から遠い位置の軽量化に着手、エンジンやタービンも高回転向きのブン回して速いセッティングへ変更するなど、戦闘力は着実にアップ。
ただのマイナーチェンジと思うべからずで、標準とMRなら確実にMRの方がイイ!と言えるだけの改良が施されています。