- ギャランVR-4後継のグループAマシン、「ランエボ」
- 急造ながら大人気となったエボI(1992年・CD9A)
- 真のエボリューションモデル、エボII(1994年・CE9A)
- 冷却・空力性能リファインで派手なエボIII(1995年・CE9A)
- 280馬力自主規制値に到達したエボIV(1996年・CN9A)
- ワイドボディで舗装路性能を増したエボV(1998年・CP9A)
- 一般ユーザーを意識し始めたエボVI(1999年・CP9A)
- 最後のグループAランサー、エボVI TME(2000年・CP9A)
- WRCのグループAラリーカー時代を終えたランサーだが…
- グループAマシンでなくとも引っ張りだこなランエボの後半生
- WRCと分離した「お買い得仕様」エボVII(2001年・CT9A)
- 地味でATがいいお客様〜!エボVII GT-A(2002年・CT9A)
- 富士山グリルは横から見ればイケるエボVIII(2003年・CT9A)
- 伝統の「三菱レーシング」、エボVIII MR(2004年・CT9A)
- 伝家の宝刀4G63をMIVEC化したエボIX(2005年・GT9A)
- 最強の高速ツアラー、エボワゴン(2005年・CT9W)
- 最後じゃないけど最強?!エボIX MR/エボワゴンMR(2006年・CT9A/CT9W)
- 最後は豪華高級路線も…エボX(2007年・CZ4A)
- 新たなランエボはありえるか?
ギャランVR-4後継のグループAマシン、「ランエボ」
もはや日産の事実上傘下で、SUVならともかく独自に日本国内向け小型セダンを作る余力などないのは誰にもわかっていて、しかしそれでも復活を今なお待望せざるをえない、究極の高性能4WDターボ・スポーツセダン、「ランサーエボリューション」。
ミドルクラスセダンのギャランVR-4から受け継いだ強力な4WDターボシステムを1クラス小さい小型セダンのランサーへ詰め込み、最初は苦戦して熟成にやや時間はかかったものの、インプレッサWRXという出自の似た「戦友」を得て、実力を高めました。
最初のエボI発売から31年、最後のエボXファイナルエディションの販売終了から7年を経てなお人気は高く、程度のいい中古車を安価で購入するのは至難の技でしょう。
急造ながら大人気となったエボI(1992年・CD9A)
WRC(世界ラリー選手権)のメインカテゴリーが、高性能ではあるものの事故率が高くて危険とされたグループBから、最低生産台数が多い市販車ベースのグループAへと改定された1987年に発売された三菱 ギャランVR-4。
早速WRCへ投入され、幾度かの勝利を上げるも2リッターターボ4WDのグループAマシンとしては大きく重いギャランの戦闘力には限界があり、1992年には本来のミドルクラスセダンとして史上の要求に応えた大型化が必至でした。
そこでより小型のランサー(4代目・1991年発売)へとベース車を切り替え、ギャランVR-4の2リッターDOHCターボエンジン4G63とフルタイム4WDシステムを詰め込んだのが、最初のランサーエボリューション。
ハイパワーエンジンの高熱を逃がすボンネットのエアアウトレットや、リアスポイラーなど、改造範囲が狭いグループAのベース車として、市販状態で可能な限りのカスタマイズが施されたものの急造感は強く、1993~1994年の2シーズンで優勝はなりませんでした。
なお、エボII登場以降は「エボI」と呼ばれるようになり、ベースのランサーGSR(1.8リッターターボ+4WD)を「エボゼロ」と呼ぶ人もいます。