SAPIXか少数精鋭塾か、ポイントは本人の資質を見極めること
実際に保護者が最も気になるのは、難関校合格への最適ルートだろう。安田氏によれば、SAPIXと少数精鋭型の塾の2ルートに分かれるという。
「SAPIXは当然として、それ以外の大手3塾からも多数の合格者は出ます。その他、有力なのが難関校特化型の小規模な進学塾です。具体的には、SAPIXから分かれた塾で国語に定評があるグノーブル、算数に強みがあるエルカミノ、面倒見の良さで知られる希(のぞみ)学園です。この3塾はSAPIXに勝るとも劣らない難関校合格率を誇ります」
SAPIXの小学6年生の在籍者は6000人を大きく超えており、大きい校舎だと10クラスに分かれる。必然的にクラスの上下移動はつきものとなるため、生徒によってはクラスが下がることで自信を失い、通えなくなってしまうことも珍しくない。能力はあってもタフさに欠ける生徒は、受験以前に塾内競争に傷つき、脱落することがあるのだ。この点、少人数の塾の場合はクラスが落ちることがないのは大きなメリットとなる。クラス内で能力差を感じる場面までなくすことはできないが、それでもクラス移動に比べれば精神的ダメージははるかに小さい。落ちこぼれるリスクもそれに応じて、比較的小さいといえるだろう。
北氏に、難関校合格に挑戦する際に注意すべきポイントを聞いた。
「まず、低学年から通塾するか、小3の冬に入塾するかの選択があります。低学年から通うならSAPIXを選ぶ保護者が多い。続いては本人の資質で、精神面・体力面ともに頑張りが利くかどうか。SAPIXはハードな自宅学習が前提となっており、部活などのスポーツはあきらめざるを得ません。勉強を楽しんでやれる子であれば問題ありませんが、ついていけない子はどうしても出てきます。保護者にも熱意と献身的なサポート体制が求められます」
現実には、SAPIXから中堅校に進学する生徒もいるし、それ以外の塾から難関校に合格する生徒もいる。本人に合っている塾を選ぶことが大事だし、スクールライフと両立する中学受験も大いにありだと北氏は強調する。