5代目は奇抜な内外装デザインで賛否両論

【ニューモデル情報通】Vol.15 8代目となる「BMW 5シリーズ」が日本デビュー! 約50年にわたるその歴史を知る
(画像=凹凸を多用した面構成、シャープさと曲面が入り混じった「クリス・バングル時代」のデザインが個性的なのかな5代目5シリーズ。、『CARSMEET WEB』より引用)

2003年に登場した5代目は、当時の社内チーフデザイナー、クリス・バングルが率いるチームが描いた個性的な姿で話題を呼んだ。特徴的なヘッドライト、肩にエッジを置く一方でパネル側面は滑らかな造形にするなど、これまでのBMWの文法と異なるデザインを持つ。車体はさらに大きくなったが、ボディ前半にアルミを用いて重量増加を抑えている。形式は、セダンが「E 60」、ツーリングが「E 61」と分けられていた。

iDriveインフォテインメントシステム、ヘッドアップディスプレイ、アダプティブヘッドライトなどのハイテクデバイスも大量に導入されたことも特徴。

4代目におおむね沿ったエンジン展開だが、4.4L/4.8L V8の「545i」、「550i」を追加。M5はさらに強力になり、なんとエンジンは507psを発生するV10(!)を載せていた。

ハッチバックの「グランツーリスモ」が設定された6代目

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(画像=6代目5シリーズセダンを前後から。四隅を絞り込んだボディ、コンパクトに見えるキャビンなどから、5m近い大きなクルマとは感じられない。、『CARSMEET WEB』より引用)

6代目は、2010年に発売を開始。5代目から一転してコンサバティブなイメージに戻ったが、スポーティなフォルムは5代目譲りといえるもの。電子制御デバイスはさらに進化し、安全装備も充実した。

この代のトピックは、「アクティブハイブリッド5」と呼ばれるハイブリッド版、そして5シリーズ初となる5ドアハッチバックの「グランツーリスモ」の設定である。後者はハッチバックやSUVの利便性と、5シリーズセダンのスポーティさを融合。ハッチゲートはセダンのようにリッドだけ開くことも、ハッチバックとして大きく開けることも可能となっている。

ダウンサイジングの波を受け、モデル途中から従来直6だった「523i」「528i」が直4ターボに切り替わっている。注目のM5は、再びV8に戻ったが、4.4Lツインターボは560psまでパワーアップされていた。

なお形式は、セダンが「F10」、ツーリングが「F11」、グランツーリスモが「F07」だった。

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(画像=5シリーズ初のハッチバック、「グランツーリスモ」。写真では大きく見えないが、全長は5mジャストもある。、『CARSMEET WEB』より引用)

7代目では技術面でさらなる進歩を遂げる

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(画像=まとまりのある美しいデザイン、広い室内、シュアなハンドリングという5シリーズの美点を凝縮したような7代目。、『CARSMEET WEB』より引用)

2016年、本国でセダンの発売を始めた7代目5シリーズは、部分自動運転を可能とした運転支援システムなどさらなる安全装備を 搭載。高張力鋼板、アルミ、マグネシウムなどを使って軽量化された車体は、6代目比で80kgもの減量を果たしたという。

サイドを走るキャラクラーライン、ウインドウグラフィックス、L字型テールライトによって見るからにBMWとわかるデザインを持ちつつも、ヘッドライトとグリルをつなげる処理が採用されたのが目新しい。

パワートレインは大きく変更されており、ついにメインのエンジンが直4ターボに置きかわって、伝統の直6は「540i」に残るのみに。6代目まで存在したV8エンジンも、M5以外は消えてしまっている。なおM5の最高出力は、ついに600psを超えることとなった。

6代目に設定のグランツーリスモは、7代目では切り離されて6シリーズグランツーリスモへ。もはや5シリーズ伝統ともいえるツーリングは、この世代でももちろん用意されている。形式はセダンが「G30」、ツーリングが「G31」、M5が「F 90」だ。

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(画像=バランスのとれたデザインが心地よい、7代目5シリーズツーリング。かつて4.6m台だった全長は、4.9m台にまで大きくなった。、『CARSMEET WEB』より引用)