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マンション投資の利回り相場と計算方法
マンション投資にかかる費用

マンション投資の利回り相場と計算方法

【マンション投資の基礎】メリット・リスクと回避策、物件の選び方とは
(画像=『レイビー』より引用)

マンション投資を含む不動産投資において、利回りの計算は非常に重要です。マンション投資の利回り相場と、不動産投資の利回りを計算する方法について解説します。

マンション投資の利回り相場

一般社団法人 日本不動産研究所 第47回 「不動産投資家調査」(2022年10月現在)によると、一棟マンションの期待利回りは、ワンルームタイプが3.9~5.2%、ファミリータイプが4.0~5.5%です。

期待利回りは「投資家が期待する家賃収入÷物件価格×100」で計算するため、不動産オーナーは、一棟マンション投資におおよそ上記のような利回りを期待していることがわかります。

利回りの計算方法

不動産投資の利回りは主に、表面利回りと実質利回りの2つがあります。

表面利回り

表面利回りは、年間の家賃収入総額を物件価格で割って計算します。

表面利回り=年間の家賃収入総額÷物件価格×100

【計算例】物件価格3,200万年、年間の家賃収入総額150万円

150万円÷3,200万円×100=表面利回り約4.6%

実質利回り

実質利回りは、マンション投資に要した諸経費を考慮した、年間の家賃収入総額と物件価格で計算します。

実質利回り=(年間の家賃収入総額-諸経費)÷(物件価格+取得に要した諸経費)×100

【計算例】物件価格3,200万年、毎年の諸経費30万円、年間の家賃収入総額150万円、取得に要した諸経費100万円

120万円÷3,300万円×100=表面利回り約3.6%

利回りを計算するときは、コストを考慮した実質利回りで計算したほうが、収益予想の精度は高くなります。

マンション投資にかかる費用

マンション投資は物件価格以外にもさまざまな費用がかかります。マンション投資にかかる費用について、購入時(初期費用)と保有時(運用コスト)に分けて紹介します。

購入時にかかる費用

マンション購入時は、物件価格以外に以下のような諸費用がかかります。諸費用の目安は、物件価格のおおよそ3.0%、この他に頭金として物件価格の10%程度必要です。

  • 不動産投資ローンを利用したときにかかる融資手数料
  • 契約書に貼る収入印紙代
  • 火災保険料
  • 地震保険料
  • 不動産登記費用(大部分は登録免許税)
  • 司法書士報酬(10~15万円が相場。司法書士によって異なる)
  • 固定資産税※
  • 都市計画税(自治体の条例によって異なる)※
  • 不動産取得税(固定資産税評価額※の3.0%)
  • その他振込手数料など

※固定資産税・都市計画税は契約によって精算
※固定資産税評価額は、土地は公示価格の70%、建物は建築費の50~70%

保有時にかかる費用

マンション投資は物件購入時だけでなく、運用中も費用がかかります。運用中にかかる費用には、次のようなものがあります。

  • 固定資産税(固定資産税評価額×1.4%)
  • 都市計画税(固定資産税評価額×最大0.3%)
  • 修繕積立金
  • 管理費
  • 火災保険料(契約更新時)
  • 地震保険料(契約更新時)
  • 修繕費用・リフォーム費用
  • ハウスクリーニング代
  • 大規模修繕費用

区分マンションを保有する場合、マンション共用部分の維持管理のために必要な管理費や、建物の大規模修繕に向けた修繕積立金の積み立てが必要です。その他、火災や自然災害など万が一のときのための火災保険や地震保険料、設備の交換やリフォーム費用、退去が発生した場合のハウスクリーニング費用などの負担も想定しておく必要があります。

また、一棟マンション投資をしている場合、大規模修繕費用の準備が必要です。「国土交通省 令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、平均修繕周期は1回目が15.6年、2回目が14年、3回目が12.9年、工事金額は1平方メートルあたり1~1.5万円が目安になります。