1. 家計の金融勘定の比較

    最後に、家計の資金過不足 対GDP比の推移を見比べてみましょう。

    図8 家計 資金過不足 対GDP比OECD統計データ より

    図8が主要国の家計の資金過不足対GDP比をまとめたグラフです。

    多くが10%未満で推移しています。

    カナダがマイナスな期間が多かったり、フランス、ドイツの安定感が特徴的ですね。

    日本は1980年~1992年までは概ね10%程度で推移していた事を考えると、当時は家計が金融資産を多く蓄積していた事がわかります。

    図9 金融勘定 対GDP比 家計 金融資産 現金・預金OECD統計データ より

    図9が家計の金融勘定対GDP比のうち、金融資産の現金・預金です。

    日本は1980年代後半から2000年頃までかなり高い水準に達していた様子も良くわかりますね。

    この頃に家計の金融資産のうち現金・預金が大きく蓄積されたものと考えて良いと思います。

    家計の現金・預金は2003~2008年で減少する局面もありますが、それ以降は他国とほぼ同等です。