1. 海外の金融勘定 対GDP比

    次は日本に対する海外の金融勘定です。

    図4 日本 海外 金融勘定 対GDP比日本銀行 資金循環統計、OECD統計データ より

    図4が日本に対する海外の金融勘定 対GDP比のグラフです。

    金融資産も負債も1985~1989年で極端に拡大したのち、1990年に一気に収縮します。

    バブル崩壊に連動した挙動変化のようです。

    ただし、この期間も含めて一貫して海外は赤字主体です。

    対GDP比で概ね2~4%の資金不足となります。

    負債側を見ると1980年代から多いのが対外証券投資で、対GDP比3~7%くらいで継続しています。 対外証券投資は日本の金融機関と政府によるものが多いようです(1990~1997年のやや少ない期間や、2012~2013年などの例外もあります)。

    2005年あたりから存在感を増し始めるのが対外直接投資です。

    対外直接投資で多いのは企業によるもので、図2と対応しています。

    特に近年では対GDP比で3%前後に達しているようです。

    日本に対する海外は、日本への金融資産も相応に増やしていて、対GDP比で5~10%程の水準のようです。

    差引した資金過不足では赤字主体が続いていますが、金融資産も比較的多く保有している状況ですね。