目次
革細工レザークラフト基本のやり方・作り方⑥縫う方法
革細工レザークラフト基本のやり方・作り方⑦仕上げ処理
革細工レザークラフト基本のやり方・作り方⑥縫う方法

縫う穴をあけたあとは、縫う穴ににそって縫っていきます。手作りの加工の中で一番時間がかかる作業。縫い糸のラインがきれいであれば、革製品の見栄えがよくなります。
切った革の部品をつなぎ合わせるために縫うことが必須となってきます。曲がったりズレたりしないよう、きれいなラインで縫うようにしましょう。
ミシンで縫う
最近の家庭用ミシンであれば革を縫うのも問題ありません。ただし、ミシンの押さえが滑ったり、針が曲がったり折れたりするので一工夫必要になります。家庭用ミシンを使用する場合は、硬い針と、滑らないように注意しましょう。革の厚みは重ねて4mm程度までぐらいでしょう。
手で縫う
糸の種類はいろいろありますが、基本の縫い方は同じです。二本の針を使い、表面からと裏面からクロスするような『平縫い』と呼ばれる縫い方を使用します。
手縫いの手順
ロウ引きをされていない麻糸を使った手順を紹介します。他の糸の場合は、ロウ引きが不要だったり、糸の始末が異なる場合があります。
①糸の切り出し

糸は縫う距離の3~4倍程度の長さに切ります。なぜ3~4倍なのか?それは表面、裏面と両方から縫っていくのことと、始まりと終わりに折り返し縫いを行うため余裕をもたせるため長めに糸を用意します。糸の両端をカッターの背などですいて細くし、針穴に入りやすくします。
②ロウ引き

糸をそのまま使うと毛羽立っているため、縫っているときに通しにくかったり、摩擦により摩耗したりと糸を痛めしまいます。ロウ引きをすることで、毛羽立ち抑え滑らかに糸を通しやすくまた糸の保護にも役立ちます。
③糸通し

ロウ引き後、針穴に糸を通し、糸の末端部分の中ほどに2回糸に針を通します。針に糸を通した後に、針穴側に糸を引っ張ります。こうすることで、糸が針から抜けにくくなります。
④縫いはじめ

縫い進めは必ず表となる面から縫うようにします。三番目の穴に表面から針を通し、表側と裏側で同じ長さになるようにします。
⑤平縫い

表面の二番目穴に針を通し、糸を少し残した状態にします。裏面にし、表側から通した糸は、進行方向と逆方向へ寄せ、裏側から通す針はこの隙間に針を通します。
ここで意識したいのが、ひし形の『角』となっている方へ糸を寄せ隙間を作ります。最後に両方の糸を均一に引っ張り糸を締めます。これを繰り返します。
⑥折り返し縫い

端まできたら、折り返して縫い進めます。折り返し縫いをすることにより糸が抜けにくく、革製品が丈夫になります。縫い方は変わらないので、『角』を意識して平縫いで縫います。
⑦縫いおわり(糸の始末)

最後まで縫い終わったら縫いはじめ同様、二~三目まで折り返し縫いをします。三目まで折り返したら表面三目から四目へ斜めに目打ちで穴をあけ貫通させ糸を通し、裏面の糸をギリギリで切り完了。最後にボンドなどでとめます。
ワンポイント

ミシンでも、手で縫う場合も縫い終わった後に、ローラーやハンマーなどで軽くたたき糸を馴染ませるときれいな仕上がりとなります。
革細工レザークラフト基本のやり方・作り方⑦仕上げ処理

手作りの大詰め作業。革製品を縫い終わった後は、仕上げ処理をして完成となります。仕上げ処理をするとしないのとでは革製品の見栄えがまったくもって異なります。
みみをそろえる
革と革を張り合わせ、または縫い合わせた場合、ほとんどが切り端がそろっていないでしょう。そういった場合は同じ高さなどに整えてあげる必要があります。やり方はカッターナイフまたは革包丁で整えます。人によっては、まめカンナを使う方もいます。この作業を『みみをそろえる』といいます。
コバ磨き
コバとは革製品の切り端のことをいい、このコバ磨きによって革製品の見栄え、完成度が大きく左右されます。床を整えるでも出てきたトコノールなどを塗布し、スリッカーを使用しコバを磨いていきます。