フィレンツェのパンが「まずい」といわれる理由は〇が無いから?

<トスカーナの塩なしパン。撮影:yukaco>
イタリアに初めて行った頃、一番驚いたのがトスカーナの塩なしパンの存在でした。一緒に行った友達も笑いだすほど「おいしくない!」「こんなパン食べたことない!」と連発。なぜおいしくないと感じたのか知ったのは随分後になってからのことでした。塩が入っていないのです。
その理由として、「トスカーナの料理は味が濃くてコッテリしているものが多いので、パンはそれに合わせて塩が入っていない」という説や「かつての戦争で塩の流通を止められた」という説などがあります。どちらにせよ、何も知らずにトスカーナの塩なしパンを食べると本当に驚いてしまうと思います。
この味について、トスカーナの人々はどう思っているのでしょう?気になったので現地の人に聞いてみたところ「そう。まずいと思う。でもそれがトスカーナのパンだから、いいんだ。」とのこと。納得したようなしてないような私でしたが、ソースやスープと一緒に食べることをオススメいたします。こうまで言われると、逆に試してみたくなりませんか?(笑)
※編集部註:トスカーナの塩なしパンの正式名称は、「パーネ・トスカーノ」と言います。また、このパンはパッパ・アル・ポモドーロなどの美味しい郷土料理に使われます。ぜひ、関連記事もご覧ください。
朝の定番は意外なパン!?イタリアで「コルネット」と呼ばれるのは.....
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<コルネットことクロワッサン。撮影:yukaco>
日本でもすっかりおなじみですが、国を超えて人気があるのがクロワッサン。フランス発祥とされるパンで、イタリアでは「コルネット」と呼ばれています。バールで朝ごはんやおやつを食べることが多いイタリア人にとって、定番中の定番ともいえる存在です。
クロワッサンは三日月という意味で、「コルネット」は小さいツノという意味です。お店によってはクロワッサンという表記にしているところもあります。
様々なバリエーションがあって、クリームが入ったタイプや、ジャムが入ったタイプ、ハムを挟んだタイプなどがあります。朝からどれを食べようか、迷ってしまいそうですね。