ポンジ・スキームに引っかかりやすい人の4つの特徴
ここまで読めば、ポンジ・スキームの仕組みがわかっただろう。高い紹介料などによって、お金集めをスピードアップさせる仕組みになっているケースも多い。
本題に戻ろう。どのような人がポンジ・スキームに引っかかりやすいのか。
「ポンジ・スキーム」という詐欺手法を知らない人
ポンジ・スキームという詐欺手法を知っていれば、怪しい投資話が舞い込んできても警戒し、話を聞くことを拒否することができる。知識があるだけで被害を回避できるため、被害を防ぐために情報を知っておくことがいかに重要であるか、わかるだろう。
怪しい運営元にお金を預ける危険性を感じない人
資産運用は、大和証券や楽天証券、SBI証券といった証券会社を通じて行うのが一般的だ。不動産投資などでは個人と個人、つまりCtoCのやり取りになることもあるが、投資に慣れている人は怪しい相手との取引は避けたがるものだ。
投資経験がなく、怪しい運営元にお金を預ける危険性を感じない人は、ポンジ・スキームの被害者になる可能性が高いので注意してほしい。
「年利50%」や「月利5%」といった金利を異常だと思わない人
投資や資産運用を行っていると「相場観」が身に付く。例えば「米国株に投資すれば年間リターンは良くても10%だな」「不動産投資で良い物件が見つかれば、もう少し高いリターンを狙えるな」といった具合だ。
こうした感覚が身に付いていると、ポンジ・スキームで提案される年利50%や月利5%といった数字が異常であるとわかり、瞬間的に「これは詐欺だな」と気付くはずだ。
一気にボロ儲けをしようという欲を抑えられない人
「一気にボロ儲けをしたい」という気持ちは、ほとんどの人が持っているのではないだろうか。しかし、一気に大きなリターンを目指すということは、それだけ大きなリスクが潜んでいるということで、多くの人はその欲を理性で抑えながら堅実な運用方法を選ぶ。
しかし、その欲を抑えられないと「年利50%」や「月利5%」といった高金利に目がくらみ、詐欺のリスクが高かったとしてもお金を預けてしまうかもしれない。
「うまい話」には十分注意しよう
ポンジ・スキームに引っかかりやすい人の特徴を4つ挙げた。最後に挙げた「一気にボロ儲けをしようという欲を抑えられ人」という特徴は本人の性格も関係するが、他の3つについては情報を得たり、堅実な資産運用の経験を積んだりすれば、被害を回避できるだろう。
改めて考えてみてほしい。うまい話があるとして、なぜその話を他の人、特に資産運用に初心者の人に話すのだろうか。世の中には甘い話はないということを肝に銘じ、「うまい話」を持ちかけられたらすぐに拒否して、以後その人とは関わらないようにしよう。
文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。
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