憲法改正
衆議院憲法審査会は昨年の通常国会において、常会で過去最多16回の実質審議の場が持たれ、先の臨時国会でも、ほぼ毎週の定例日に各党がテーブルにつきました。しかし、いつまでも漫然と意見の発表会をやっている猶予はありません。
今国会では、衆参両院の憲法審査会が足並みをそろえ、改憲項目を絞ったうえで、国民投票をいつ実施するのかゴールを定め、国会発議に向けて意見集約を加速させるべきだと考えますが、所見を伺います。
総理は来年9月末の党総裁任期中の改憲実現を明言されていますが、国民投票実施には国会発議後60日から180日間必要であることを踏まえれば、遅くとも来年7月末までに国会発議をしなければなりません。それまでに国会発議を実現させると約束していただけますか。
前国会の本院の憲法審査会では、緊急事態条項創設に関する各党見解の論点整理に入りました。今国会では、少なくとも緊急事態条項創設の成案を得るべきではないですか。自民党は具体的にどのように改憲論議をリードしていくお考えですか。総裁としての答弁を求めます。
皇位継承総理は昨年1月、安定的な皇位継承策を検討していた政府有識者会議での議論を国会で報告しました。平成29年制定の天皇退位等に関する皇室典範特例法の附帯決議で、政府に対し「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」等について速やかに検討し、国会に報告するよう求めたことを受けてのことです。
日本維新の会は党皇室制度調査会で議論を重ね、昨年4月、政府報告書を高く評価する意見書を衆参両院議長に提出しました。
意見書では、報告書が皇族数を確保する方策として示した、旧皇族の男系男子を養子に迎える案を特に高く評価したうえで、古来例外なく男系継承が維持されてきた重みなどを踏まえ、立法府が静かな環境の中で丁寧に議論し、総意をまとめるよう求めました。
しかし、この1年、他党・会派におかれては、議論された形跡がありません。天皇は「国安かれ、民安かれ」と祈るご存在です。静謐(せいひつ)な環境の中で皇統を厚くする方策を講じることは当然ですが、国会が真摯に向き合うべき課題です。
総理に伺います。
政府の報告書は「皇族数の確保を図ることが喫緊の課題」としていますが、立法府の対応をどう受け止めますか。今国会で与野党の協議体を設け、自民党が議論を主導していく考えはありませんか。総裁としてお答えください。
結び日本維新の会は、若くしがらみのない政党であり、国民のために真っすぐ働くことのできる唯一の政治の力であると自負しています。今国会においても、今起こせる変化を一つ一つ積み重ねていきます。そして、必ずや政権交代を成し遂げ、国家・国民のための政治を実現させることをお誓い申し上げ、私の質問を終わります。
ご静聴ありがとうございました。

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編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年1月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。