MBOの目標設定をする流れとポイント
MBOによる目標管理の手法は、運用方法を誤れば従業員のモチベーション低下を招きかねません。導入時には社員の主体性を尊重し、適切なフィードバックの実施が必要不可欠。その他、運用時の流れとポイントをわかりやすく解説します。
- STEP1.組織目標を共有する
- STEP2.従業員が定量目標と、プランの設立を行う
- STEP3.上司と目標・プランの内容をすり合わせを行う
- STEP4.中間でフィードバックや軌道修正を行う
- STEP5.最終的な評価・フィードバックを行う
- STEP6.MBO制度の導入効果を確認する
STEP1.組織目標を共有する
まずは、組織目標を設定し、それを部署やチームに対して共有します。
組織目標はなるべく具体的で客観的に表現できる内容になっているかどうかを確かめましょう。抽象的だったり曖昧だったりすると、組織目標を落とし込んで個人目標を定める際に難易度が高くなってしまいます。
STEP2.従業員が定量目標と、プランの設立を行う
組織目標を共有したら、次は従業員が定量目標とプランの設定を各自で行います。
個人が目標設定する際によく用いられている法則に「SMARTの法則」があります。「Specific:具体的に」「Measurable:測定可能な」「Achievable:達成可能な」「Related=経営目標に関連した」「Time-bound=時間制約がある」の5つのポイントを押さえつつ、個人目標を定めます。
この「SMARTの法則」を活用すればより具体的な目標を決められ、モチベーションの維持や目標達成率の向上に繋がります。
STEP3.上司と目標・プランの内容をすり合わせを行う
従業員が目標を設定した後は、必ず上司や先輩と目標・プラン内容のすり合わせを行う時間を設けましょう。このとき、目標設定が低すぎるもしくは高すぎてはいないか、企業目標の方向性と一致しているかなどを確認します。
また、具体性や実現可能性のある目標になっているかどうかもあわせてチェックします。必要であればその場で内容を調整し、最終的な目標を確定させます。
STEP4.中間でフィードバックや軌道修正を行う
目標を設定した後の動きや、従業員の主体性に任せましょう。ただし、定期的な進捗確認は必須。フィードバックや軌道修正を行う機会を設けます。
進捗確認は、日報・週報・中間のタイミングなどさまざま。従業員が定めた目標を基に、どのくらいの頻度で実施する必要があるのかを上司が決めましょう。進捗確認とともに、現時点どの振り返りを交えると、新たな課題を目標や行動計画に盛り込むことができます。
STEP5.最終的な評価・フィードバックを行う
期末のタイミングで、最終的な評価やフィードバックを行います。まずは従業員が自身の行動を評価・振り返った後に、上司がその結果や評価を確認し、評価します。
MBOを用いた評価制度では、目標達成度を客観的に評価するのが特徴。もし目標を達成できていないのであれば、「何が原因なのか」「どんな改善点があげられるか」などを従業員自身に考えさせ、次の目標設定で活かせるようフォローを行いましょう。
STEP6.MBO制度の導入効果を確認する
最後に、MBO制度の導入効果の確認も忘れずに行います。例えば、MBO制度が企業目標達成に繋がったのか、部下との面談・進捗確認のタイミングや回数が適切だったのかなどをチェックします。