求められるのは「アスリートの主体性」

——他社を含めて、アスリート関係者のキャリアの認識は今後どのように変化していくと思われますか。

木村:アスリートが主体的であるかどうかが注目されるようになると思います。

状況をよく考えてプレーするスポーツは、その瞬間の思考力が大事です。それが受動的なのか主体的なのかで、プレーのスピードや判断・選択の質が変わります。

そのため、今後は監督やコーチが「ああしろ、こうしろ」と強制するような指導ではなく、アスリートが主体となってスポーツに取り組めるような指導および環境整備が求められるでしょう。

これはスポーツに限ったことではありません。仕事でも今後益々主体性が求められるので、アスリート向けのキャリアサービスを提供する側として、アスリートが強制的ではなく主体的にスポーツや仕事に打ち込める環境を作りたいと考えています。

<著者プロフィール>

木村雅人
株式会社マイナビ
アスリートキャリア事業部 事業部長

5歳からサッカーをはじめ高校卒業後にJリーグへ。引退後、大学へ入学し教育学を学ぶ。2004年株式会社マイナビ入社。就職情報事業本部にて新卒採用コンサルティングに従事。その後、新規事業「医療系学生向けの就職とキャリアに関する事業」を事業責任者として立ち上げる。現在は「スポーツを通じた人材育成の可能性」をテーマにアスリートの「人材育成」と「就労支援」に関する事業を執行。大学スポーツ協会(UNIVAS)との共同事業開発責任者。