筋トレ後頭痛と区別したい症状②
偏頭痛
偏頭痛は、こめかみ部分が脈を打つように痛みます。初めは片側のこめかみが痛み、その後両側のこめかみ・前頭部・後頭部・頭全体の頭痛になり、吐き気を伴うケースもあります。
頭痛は半日~3日続き、鎮痛剤が有効です。原因は頭の奥にある三叉神経付近の脳血管の拡張です。
寝不足・ストレス・疲れをきっかけに起こることが多く、疲れているからだでトレーニングを開始すると、偏頭痛を発症することがあります。
偏頭痛症状が出たら
筋トレ中に偏頭痛症状が出現した場合、トレーニングを中止し、冷たいタオルで偏頭痛のある部位を冷やします。暑い場所にいると血管の拡張が治らないので、クーラーの効いた部屋で休みましょう。
痛い部位をマッサージすると血流を良くしてしまい、逆効果です。コーヒーなどカフェインを取ることは有効なのでおすすめです。
緊張性頭痛
首の後ろ側の首筋、肩の筋肉が緊張し、血流障害から起こる頭痛です。パソコンなどでのデスクワークの時間が長い人・キッチに立つ時間が長い人など、同じ姿勢を取ることで起こります。
症状は、首筋・後頭部から頭部全体に起こることが多いです。緊張性頭痛を起こす方が肩・首に力が入る筋トレを行うと、頭痛を誘発することがあります。
緊張型頭痛が起きたら
肩周り・首筋のストレッチを行い、体を温めましょう。クーラーの効いた部屋から離れるようにします。温めたタオルで肩や首をホットパックします。首筋のマッサージや、入浴をすることも有効です。
筋トレ後頭痛と区別したい症状③
副鼻腔炎による頭痛
鼻風邪をひいた後になるのが副鼻腔炎。副鼻腔とは、ほお骨の奥~鼻の奥にある、頭蓋骨に包まれた空洞です。細菌感染により、この空洞に膿がたまり、炎症を起こした状態を副鼻腔炎と言います。炎症を起こすと、前頭部・鼻の奥が痛みます。副鼻腔炎の頭痛は、前頭部に起きやすいです。
副鼻腔炎の後の頭痛への対処
アレルギー性鼻炎・花粉症の方が鼻風邪をひいた後になりやすい副鼻腔炎。風邪は治っても、頭痛だけが残るケースもあります。トレーニングをするよりも、風邪の後の弱った体をいたわることに努めましょう。
頭痛が残っているということは、体力が回復していない時期だともいえます。
帯状疱疹による頭痛
水痘ウィルスの感染による帯状疱疹。子供の頃にウィルスを持つと、生涯感染のリスクがあります。帯状疱疹は背中・お腹・顔・頭皮など神経節のある皮膚であればどこにでも出来ます。
発疹が治まった後に痛みだけが残るケースもあり、頭皮のヘルペス治癒後、頭痛が残る人もいます。ふとした時に頭痛がするため、トレーニング中にも起こり得ます。手が届く後頭部に発疹が広がりやすいので、後頭部に頭痛が残る方もいます。
帯状疱疹後の頭痛の対処
帯状疱疹自体は、皮膚科で診察しますが、痛みが長引く場合はペインクリニックで痛みの相談をしましょう。薬物療法・神経ブロックなどが有効です。
その他
虫歯の悪化により歯痛があればこめかみの痛みが起こります。また、ヘアバンドの圧迫によりこめかみ前頭部の痛みが起こることがあります。