で、結局は、これ、でもね、ほんと今日ゲイの彼が「でも自分、ファルコンズ応援したいタイプですけど」って言われて目が覚めましたよ(笑)

別に「そうしたいと思ってる」わけじゃなくて、「単に集団の力学的にそうなっちゃってる」だけなんですよね。だから「この問題を相互理解で乗り越えよう」ってなっていけばなんとかなる・・・はず。

随分前にTED(超意識高い系が集まって演説するイベント)で、女性の社会進出のリーダーの人(アメリカ人女性)が、

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女性は自分の仕事をちゃんとやり、周囲への目配りをやり、360度評価も高い・・・のに出世できない人がいる。そういう人に欠けているのは「世の中全体の中でのその会社の位置取りや戦略や、その中での自分たちの動き・・・といった文脈を反映させようとすることだ」
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と言った上で、

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そういうのは男同士なら暗黙知的に訓練されるが女性はそうされないから、わからないまま「自分の目の届く範囲内での100%の優秀性」を目指しては、周りの男とくらべてちゃんと評価されないという不満を抱えてしまいがちだ
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と言ってました。

で、「そういうのが必要だ」ってちゃんと明示的に共有して、「それを習得しましょう」ってことにすれば女性だってそれができるし、そしたら私が指導した女性はどんどん昇進するようになった・・・みたいなことを言ってました。

その動画はほんと「凄いなるほど!」と思って私の著書でも取り上げたんですが。

実際、今日ゲイの友人の彼が「あれ?でも僕ファルコンズ応援したいタイプですけど」って言われた時の衝撃と一緒で、私は昔は「ほんと女の人ってそこの部分が全然わかってないから話すの疲れるんだよね!」って思ってました(笑)

でも最近は、特に実際に私の法人相手でなく個人相手のコンサルティングの仕事で出会う女性たちに関してみると全然事情が違うなーと今ではわかります(というか毎日実感してます)。

今の日本企業で苦労して働いてる女性(一切その苦労をせずに国外やアカデミズム側から叩きまくってる人は依然として苦手ではありますが)には、自然的にノウノウとやれてる男の場合の何倍も「この問題」について独自に考えている人が多くて驚かされるんですよね。一昔前の自分が持っていた偏見は完全に覆された。

で、そういうのは単に「日本の男社会にナアナアに懐柔されてしまった弱虫たちで、フェミニズム運動の裏切り者たち」ではないんだ・・・ってことをぜひとも言いたい。で、その「現場の良心サン」たちも共鳴する形でなら、日本社会をもう一歩開きたいという潜在的ニーズはほとんど「老若男女、マジョリティ側にもほとんど全員」にあったりするんですよ。

ただし、そういう「現場的苦闘の中から何かを掴みつつある女性」に否定できない真実があるからといって今のままでいいというわけでもないんですよね。国外やアカデミズム的天上の位から叩きまくってる人の意志もある意味では大事なんですよ。

重要な分岐点は、「最後のラストワンマイル」を現場的事情に配慮しながら乗り越えればちゃんと全部ひっくり返せるのに、「現場の良心サンたちがついて行けない」ような形で正義を振り回してるだけでは、余計に「その運動全体が否定される危機」にまで今は来ているってことんだと思います。

そういう意味では今は「抵抗勢力」側にいる人も、「ちゃんとこっちの事情もわかってくれるひっくり返し方なら絶対参加するのに」ていう潜在的なニーズは超あるってことなんですよね。

今はあらゆる運動が「相手全否定型」なので、この「大事なラストワンマイルのコミュニケーション」が全然ないんですよ。だから一緒くたに拒否されてる。敵と話すなんてお前は裏切り者だ!みたいなケンカばっかりして。