DIYでの倉庫の作り方3
水糸
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ここで水糸を張ります。本来はもっと最初の段階で張るのですが、小さい倉庫レベルであれば逆に邪魔になりますし、この時点で張っても大きなずれは生じませんので大丈夫です。四つの角の少し外側の地面に、杭を打ち込みます。
先端を尖らせた角材でいいです。地上に30センチぐらい出れば十分でしょう。
水平を張るにはビニールホースが便利
ここで、水糸を水平に張るための道具として、透明のビニールホースを使います。ホームセンターで計り売りされていますので、建てる地面の対角線より1メートル以上は長いホースを用意してください。
四隅に立てた角材の1本を基準としてホースを固定し、ホースに水を入れます。水面の高さは常に一定ですので、他の角材にホースを当て、角材の水面の位置にそれぞれ印を付けていきます。あとはその位置に釘を打ち、水糸を引っ掛けて張れば完了です。
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画像のように、透明のホースに水を入れ両端を持ち上げると、同じ高さになりますので、離れた位置でも水平に水糸を張ることができます。自作倉庫を建てる上での必需品です。
中に水泡があると高さが変わりますので、水泡ができたら必ず抜きましょう。水泡が上に来るようにホースを持ち上げて誘導すれば簡単に抜くことができます。
束柱
12ミリの合板で型枠を自作し、コンクリートを流し込み作った束石に、ツーバイフォー材2本合わせで束柱にして、L字金具で固定しました。
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束柱とは、根太を固定するための柱です。直接床を受けるのは根太になりますので、束柱自体は床とは接触しません。束石の高さを揃えなくてもよいのは、ここで束柱の長さを調整して高さを揃えるからです。
ただ、ここも厳密に測る必要はなく、水糸の高さより約5ミリ低くなるようにカットすれば大丈夫です。ツーバイフォー材2本合わせたものでも大丈夫ですが、フォーバイフォー材を使うのが理想です。
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束柱の両側に根太をビス留めした状態です。束柱の上端が根太より5ミリほど下がっているのが分かります。
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羽子板付きの束石でなくても、あとからL字金具で固定することができます。束柱には容易にネジ留めできると思いますが、束石の方にネジ留めする場合はコンクリートドリルとコンクリート用のビスを使いましょう。
専用のドリルとビスであれば簡単に穴開けとビス留めができます。
束柱を使わず直接柱でも大丈夫
ちょっとした物置程度の小屋であれば独立した束柱を使わず、物置の四隅の柱を直接束石に立てる方法でも大丈夫です。この場合は高さが揃うようにそれぞれの柱の材を正確に切断しましょう。
ツーバイフォー材をL字にビス留めして柱にすると、強度も増して安定します。
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ツーバイフォー材をL字に組んで柱にしました。
シンプソンツーバイフォー金具
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ホームセンターにはツーバイフォー材用の金具がさまざまあります。中でもシンプソン金具は、ツーバイフォー材を切り欠きやほぞ加工など特別な加工は一切必要なく、コーナー部分をそのまま突き合わせで接合できる簡単で便利な金具です。
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画像のグレーの金具がシンプソン金具です。いろいろな種類があります。
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DIYでの倉庫の作り方4
束柱をそれぞれ水糸より少し低くなるようにカットしたら、次は根太になります。この根太が直接床板を受けることになります。
根太は水平が命
下の画像の、縦の材が束柱、それにビス留めされているのが根太です。その上に乗っているのが床板になります。大きめの物置なので、根太にはツーバイシックス材を使いました。
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ツーバイフォー
小さい小屋や物置であれば、根太はツーバイフォーがいいでしょう。間隔を詰めれば、おそらくワンバイフォーでも大丈夫ですが、施工のしやすさを考えると、ツーバイフォーの方が簡単です。
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水平
次は根太のツーバイフォー材を束柱に固定する作業になります。ここではクランプと水準器を使って確実に水平を出さなくてはいけません。
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最初に水平に張った水糸に合わせて、束柱に根太のツーバイフォー材をクランプで挟んで両サイドとも固定します。材の上に水準器を置き、水平になるようにハンマーなどで軽く叩きながら調整します。水平になったらビス留めします。
最低2本はビス留めしてください。次は対面の根太を同じようにクランプで固定して、上に板を渡してその上に水準器を置き、対面同士の水平を出してビス留めします。
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図のような順番で外側の根太を先に留め次に内側を留めます。このような作り方をすれば水平も出しやすく確実に4本の根太にしっかり床材が密着します。