法人の経営者や個人事業主が事業で使用するために購入する自動車は、経費として減価償却をすることができる。高級車を購入した場合にも減価償却が可能だ。今回は、なぜ経営者に「4年落ちの中古車」が人気なのかを節税の観点から解説する。

新車と中古車では減価償却の年数が違う

自動車の法定耐用年数は、総排気量が660cc以下の軽自動車は4年、それ以外は6年となっているので、いわゆる「高級車」は購入額を6年に分割して減価償却を行っていくことになります。なおこちらは「新車」の場合の年数で、中古車の場合には下記の式で計算した年数が耐用年数となります。

・中古車の耐用年数:法定耐用年数-経過年数+経過年数×0.2

この式で計算をした場合の中古車の耐用年数は、
1年落ち:5年
2年落ち:4年
3年落ち:3年
4年落ち以降:2年
となります。なお1年未満の端数は切り捨て、年数が2年に満たない場合の耐用年数は2年となります。

新車と中古車のどちらがよいかは好みなどによって分かれるところですが、中古車であれば経過年数が少なく状態が良いと考えられる「4年落ち」を購入するほうが、年間で経費にできる金額も大きくなります。また値崩れがしにくい車種を選べば、減価償却が終了した後に売却して違う車を購入といったことも可能となるでしょう。