目次
釜めし松月(昼食)【燕市】
三条鍛冶道場(体験)【三条市】
釜めし松月(昼食)【燕市】
釜飯なんてどこでも食べられると言うなかれ!
昭和30年代から燕市に根付き、金属加工産業の旦那(経営者)たちに愛された釜飯が燕市のもの。お祝いごとなどの「ハレの日」に食べられるようになり、町のごちそうの定番になりました。燕市内で約10店舗が提供していますが、「釜めし松月(しょうげつ)」はその先駆け的存在です。

店内は1階がテーブル席と座敷、2階は座敷になっています。

待ってました!と出てきた釜飯がこちら。このフタを開けるときのドキドキ感がたまりません!でもすぐにフタを開けてはいけません。しばらく待つとおこげが付くそうです。

スタンダードな「五目釜めし(990円)」です。

釜飯の楽しみは、時間の経過とともにおこげが付くこと。そして燕市の釜飯は味変でバターを入れるそうです(55円追加)。想像してみてください。熱い釜の中でバターが溶け出し、ご飯と相まっていく様子を...。新たな味の発見です。

燕市では、酒席のお土産は釜飯だそうです。折詰で買って帰ることで家庭の子ども達にも釜飯が浸透していったそうです。

1階の厨房で二代目の遠藤社長が釜飯の作り方を実演してくれます。釜飯は注文を受けてから作り始め、1個1個手作りです。

釜飯を火にかける時は慎重に行うそうです。
こうやって目線の高さで火加減を見ているそうです。こうやって美味しい釜飯が作られているのですね。

積み上げられた釜。ところで、釜飯のルーツは関東大震災の炊き出しを見て着想。大正15年頃に浅草で釜飯が提供されたのが元祖とされているそうです。釜飯と言えば1人用の釜。昭和28年頃、東京の合羽橋道具街で考案、製造されたそうです。

釜めし松月の釜飯を食べてみての僕の感想
作り置きをしない釜飯は炊きあがるのに25分くらいかかるそうです。なので事前に到着時間を電話しておくことをおすすめします。釜飯専門店だけに色んな種類の釜飯をいただくことができます。僕が食べたのは五目釜飯ですが、味付けがしっかりしていて美味しかったです。バターを入れるのは意外でしたが、味変を楽しめたのがひとつの収穫。齋藤学芸員の話によると「釜めし松月」では、実はカツ丼も美味しいのだとか(笑)。齋藤さんは店でカツ丼を食べ、釜飯をテイクアウトするそうです。
釜めし松月の詳細
- 所在地:新潟県燕市桜町227
- 電話番号:0256-62-4075
- 営業時間:11:00〜14:00、17:00〜21:00
- 定休日:月曜日
- 予算:ランチ釜飯定食1,500〜2,500円程度。釜飯の単品は1,000円前後
- 駐車場:あり(無料)
☆余談

釜飯が好きすぎて燕市観光協会では釜飯マップを作られました!
三条鍛冶道場(体験)【三条市】
現在も広く三条に根付く鍛冶(かじ)の技術。その鍛冶技術を知るとともに、技術の継承と産地の活性化を目的とした施設です。

越後三条打刃物の技術を紹介した常設展示です。常設展示では、名工による逸品、現役職人による国指定伝統的工芸品「越後三条打刃物(計10品目)」、笠堀砥石などを展示しています。

三条鍛冶道場では、伝統技術とものづくり精神を次世代に継承する「ものづくり体験研修」を行っています。

開館時間中、いつでも体験可能な常設講座である「ペーパーナイフづくり」を体験しましょう。ペーパーナイフづくりは、叩く、削る、磨くが基本的な作業になります。

まずは洋釘をつかみばしではさみ、火床(ほど)に投入して熱します。熱する温度は850~900℃です。

適度な温度になったら、火床から取り出して、金床に置き、釘の頭の丸い部分を半円状に平たくつぶします。

熱しては打ち、熱しては打ちを続けていると、丸かった洋釘が平べったくなってきます。打ち延ばす範囲を広げていきます。

熱したばかりの洋釘は真っ赤になっています。打ち続けていると釘がどんどん延びていきます。

動画でもご覧いただきましょう!
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三条鍛冶道場では、地元の鍛冶職人が立ち会って作業を進めてくれます。

かなり平べったくなったところで、手前の部分をぐるぐると回転させていきます。

鉄が熱して打ち延ばしていくとこんなに簡単にぐるぐると曲がります。
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ある程度、打ち延ばしたところで、鍛冶職人が角を磨いてくれます。

さらに鍛冶職人によって刃部をベルトサンダーにあて、削って形状を作ります。

さらに全体的に磨いていきます。

およそ40分後、このような形に整いました。

ペーパーナイフですので、紙の切れ味を確認します。

最後に三条鍛冶道場の刻印を入れて完成です。

できあがったペーパーナイフです。真ん中の洋釘がこのようなペーパーナイフに生まれ変わりました。

アップで見ますととても味わいが出ていますね。

最後に、長谷川館長が三条の鍛冶の魅力についてお話ししてくださいました。

体験を終え、外に出るとしんしんと雪が降っていました。三条市は、1年の半分くらい鉛色の空に覆われます。そのような日は昼間から暗いので、このような鍛冶の仕事が発展したそうです。

三条鍛冶道場で体験してみての僕の感想
日本の金属加工の原点である「鍛冶」を体験できる施設。ただ産業の基礎である鍛冶技術を知ってもらだけでなく、技術の継承と産地の活性化を図ることを目的としています。熱した鉄を繰り返し打ち叩いて鍛え上げ、伸ばして練り上げ、研ぎ澄ます体験はまさに職人気分です。鍛冶職人が一緒に作業してくれますので、安心して体験することができます。
三条鍛冶道場の詳細
- 所在地:新潟県三条市元町11番地53
- 電話番号:0256-34-8080
- 開館時間:9:00〜17:00(体験受付は15:30まで)
- 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
- 入館料:無料 ※体験料は別途必要です
- 駐車場:あり(無料)