こんにちは!たびこふれライターの中尾です。

新潟県の中央部に位置する弥彦・燕三条エリアは「ものづくり」で発展、そして世界的に有名な「伝統産業」が集中している地域でもあります。実は以前よりこの地域にとても興味があり、一度訪問してみたいなと思っていたところに、新潟県観光協会よりモニターツアーのお誘いを受け、参加してきました。

今回は、燕三条の鍛冶・金属洋食器産業と加茂の伝統産業を中心に見学してきました。ただ、伝統産業が発達していると一言では言い切れないものもあり、記事に起こしてみましたので、ぜひご覧ください。

目次
弥彦・燕三条エリアの基本情報
ものづくり文化の歴史

弥彦・燕三条エリアの基本情報

弥彦・燕三条エリアと一口に言っても、構成する市町村は、1. 三条市、2. 加茂市、3. 燕市、4. 弥彦村、5. 田上町に渡ります。特徴は、世界的に注目を集めている燕三条の鍛冶・金属洋食器産業、小京都と呼ばれる加茂市の町並みなど、歴史を感じるスポットが数多く点在しています。また、金属加工産業はもちろん、肥沃な土壌を生かした県内有数の多品目産地として有名です。そして、毎年10月に期間限定で普段は公開していない工場の雰囲気を体感できる「燕三条 工場の祭典」や、越後三大紅葉の1つに数えられる「弥彦公園もみじ谷」のライトアップなど、毎年多くの観光客が訪れています。今回訪問したのは、1. 三条市、2. 加茂市、3. 燕市、5. 田上町の3市1町。それぞれ特徴ある町並みを紹介しましょう。

1. 三条市(さんじょうし)

「ものづくり」の町に息づく職人たちの情熱。世界に誇る金属加工技術がここにあります。三条市のものづくり魂は代々受け継がれ、職人たちの試行錯誤でさらに磨きがかかり、最先端を歩み続けています。

2. 加茂市(かもし)

「北越の小京都」と称される加茂市は、町の中心を京都の鴨川のように加茂川が流れています。また加茂市は山峡の盆地に静かに佇む町。そして長い歴史を誇る伝統産業があります。特に加茂の桐タンスは日本一の桐タンスの産地として有名です。

3. 燕市(つばめし)

輝きに満ちた金属洋食器で知られ、みんなに愛される「良寛さん」ゆかりの地である燕市。江戸時代中期に誕生した伝統工芸品・鎚起銅器(ついきどうき)を見れば職人技の凄さを実感できます。

5. 田上町(たがみまち)

田上町は、新潟市の南東に位置し、山と田園、そして信濃川に囲まれた町です。自然豊かでゆったりした時間が流れているのが魅力。ここには、おいしい「食」あり、興味深い「歴史」あり、リラックスできる「自然」や「温泉」もあり、見どころいっぱいの癒しの里です。

ものづくり文化の歴史

大河と共に歩み育まれてきたものづくり文化

信濃川とその支流に囲まれたこのエリアでは、度重なる氾濫などで農作物が育ちづらい環境にありました。こうした中、江戸時代、農民の副業として和釘づくりが始まりました。これが現在に続く金属加工産業のルーツと言われています。大正11年に大河津分水(おおこうづぶんすい)が通水したことで、水害が減少し、このエリアは新潟県内でも屈指の穀倉地帯に生まれ変わりました。肥沃な土壌がもたらす多彩な食材は、金物加工・洋食器産業と結びつき、独自の食文化を形成していきました。

北越の小京都で受け継がれる伝統産業

古い町並みや風情が京都に似ていることから「小京都」と呼ばれる加茂市には、名産の桐を使用した木工製品や400年以上前から受け継がれる和紙など歴史ある伝統産業が息づいています。近年では、伝統技術を活かしつつ、現代のニーズに合わせた製品の開発にも取り組んでいます。

(引用:新潟県観光協会の資料より)