DCに採用されるレスト&ポーズ法

「体重約80kgバルクアップに成功」人気急上昇の筋トレメソッドDCトレーニング
(画像=『FITNESS LOVE』より引用)

DCトレーニングのワークアウトではレスト&ポーズ法が採用されている。

レスト&ポーズ法は高強度テクニックのひとつだ。セットの途中で限界を迎えたら、ウエイトを保持したまま短い休憩を挟んでレップを再開する。これを何度か繰り返して本当の限界まで対象筋を追い込むという方法だ。

言うまでもなく、セット中の休憩は呼吸を整える程度の単なる一時休止であり、筋疲労を回復させてしまうと意味がなくなってしまう。休憩を長くとり過ぎないように注意しよう。

レスト&ポーズ法によって1セットで行えるレップ数は増加する。あるいは、短い休憩を挟むことができるので、より高重量に挑戦することが可能になる。

いずれにしても、このテクニックによって対象筋の緊張時間が長くなる。筋肉の緊張時間が長くなれば筋肥大の可能性も高くなるのだ。

レスト&ポーズ法を用いるので、使用重量は多少重くしても問題はない。つまり、15レップもできないような重量を選択しても、途中で短い休憩を挟みながら続けるので、15レップを行うことは可能なはずだ。そういうやり方なので、対象筋の深部にまで刺激を行き渡らせることができ、筋肥大につなげていくことができるのである。

レスト&ポーズ法を用いた場合の理想的なレップ数は、セット当11~15レップだ。これに満たなかったり、あるいはこれを超えるようなら重量設定を見直そう。また、1セット内で2回の短い休憩(レスト&ポーズ)を挟むようにするのが理想だ。つまり、1セットの中でトレーニーは3度の限界を迎えることになる。

具体的には、選択した種目で以下のようなペースで1セットを進めていく。

●6~7レップ目を終えたあたりで1回目の限界を迎える。
●短い休憩を挟んでレップを再開する。
●さらに3、4レップを続けたあたりで2回目の限界を迎える。
●短い休憩を挟んでレップを再開する。
●あと3レップを終えたあたりで3回目の限界を迎えてこのセットを終了する。
●必ず限界レップを迎えてから休憩を挟むこと。
●次回のワークアウトでは使用重量を少し増やすのが理想だが、それがだんだん厳しくなってきたら、前回のワークアウトより1レップでも多く行うようにする。

DCは強烈なストレッチで締める

DCトレーニングのやり方は、ジョン・パリーロとアーサー・ジョーンズのトレーニング法が元になっている。

1回のトレーニング量が少なく、高強度テクニックのレスト&ポーズ法を用いている点はジョーンズ由来。そして、強烈なストレッチとハイレップで限界まで追い込む点はパリーロ由来であると言える。

ただし、厳密に言えばDCに採用されている強烈なストレッチは、パリーロ流とは少々異なる。

パリーロの場合は、セットを終えたら10秒かけて対象筋をストレッチさせることを推奨していた。しかも、そこでのストレッチはパートナーを必要とするもので、決してリラックスのための心地よいストレッチではなかった。また、パリーロのやり方は、種目ごとに複数のセットを行うので、ストレッチはセット間の休憩時に行われていた。

しかしDCでは、各種目にレスト&ポーズを用いて1セットで限界を迎えるので、ストレッチはワークアウトの最後に行うようになっている。DCでのストレッチのやり方は、ワークアウトの全種目を終えたら、60秒間かけて、しかもウエイトを使って対象筋をストレッチさせる。

ウエイトを負荷にして対象筋をストレッチさせると、筋膜が引き伸ばされている感覚がよくわかるはずだ。そして、このストレッチは結果にも表れやすく、サイズが増えたり、筋肉のセパレーションが際立ってきたり、柔軟性が増すなどの効果を引き出すことができる。特に胸筋、大腿四頭筋、広背筋には効果的だ。

このようなワークアウトの最後に行うウエイトを使ったストレッチは、DCのプログラムでなくても取り入れることができる。試してみてぜひ効果を実感してほしい。