DCトレーニングの人気が再燃

「体重約80kgバルクアップに成功」人気急上昇の筋トレメソッドDCトレーニング
(画像=『FITNESS LOVE』より引用)

どんなことでも時代は巡るものである。2020年に入ってから、多くのボディビルダーのトレーニングが変わってきた。量の少ない短時間ワークアウトを、高頻度で行うやり方に戻ってきたのだ。具体的に言うと、各部位を週1回の頻度でワークアウトするスタイルから、週2回の頻度に増やすようになってきたのだ。

各部位を7~9日間で2回ワークアウトするスケジュールは、平均的な素質のトレーニーにはとても適したやり方だ。もちろん、高頻度であることを考えて、1回のワークアウト量が多くなりすぎないように注意しなければならない。そのためにもトレーニング日誌は必須だ。管理するには日々の記録を残しておく必要があるし、トレーニング日誌はワークアウトたびにレベルアップしているかどうかを確認するためにも不可欠なものだ。

DCトレーニングを続けていくと、種目によっては前回の記録が超えられないこともある。そんなときは迷わず種目を入れ替える。それだけでも筋肉にとっては新鮮な刺激になるのだ。

壁にぶつかって記録が伸び悩んでしまうことは誰もが経験することだ。そんなとき、その種目にこだわって、何が何でも乗り越えてやろうと必死になるより、気分転換したほうが心身ともに健全であるというのがダンテの考え方だ。だから、ひとつの種目の記録にこだわらず、伸び悩んだら種目を入れ替えて気持ちを一新させるわけだ。

確かに「進化」というものは、壁にぶつかり、それを超えることでによって得られるものだ。そして、壁を越えるための方法はたくさんある。壁を超え続ければ進化は続く。筋発達も同様だ。

だからこそ、限界を感じた種目があれば入れ替える。それを繰り返していくうちに、以前に限界を感じた種目がまた巡ってくる。そのとき、おそらく以前よりも重い重量が扱えたり、あるいはより多くのレップ数がこなせることに気づくはずだ。つまり、進化した証拠である。

このことはどのトレーニング法にも共通している。DCトレーニングでは、それをダンテ流のやり方でアプローチするものであり、決して目新しい考え方というわけではないのだ。

量の少ないワークアウトであってもオーバートレーニングになることはある。ただ、オーバートレーニングが死に直結するわけではない。メンツァーのトレーニング法は超高強度だったが、量が少なく低頻度だった。もしかするとオーバートレーニングを極端に恐れすぎていたのかもしれない。ダンテはワークアウトについて次のように述べている。

「毎回毎回、限界まで追い込むようなワークアウトを続けられる人はいない。そんなことをすればケガのリスクが高まり、体調を崩し、意欲を低下させ、典型的なオーバートレーニングの状態に自らを追い込むことになる」

だからDCトレーニングでは、追い込むやり方で6~12週間続けたら、メンテナンスのために強度を落としたやり方で10~14日間(もしくはそれ以上)のワークアウトを行い、その後、再び通常の追い込むワークアウトに戻すことを勧めている。

DCの分割例

DCの分割バリエーションはたくさんあるが、ダンテが解説した中に以下のような分割例が紹介されていた。

●月曜日:胸、肩、上腕三頭筋、背中(幅)、背中(厚み)
●水曜日:上腕二頭筋、前腕、カーフ、ハムストリングス、大腿四頭筋
●金曜日:月曜日の内容を繰り返す
●月曜日:水曜日の内容を繰り返す
※このプランは各部位を8日間で2回ずつワークアウトする。