ロフトとハンズの業務内容は実は異なる
ロフトの設立は1996年、ハンズの設立は1976年。ハンズの方が老舗だ。ハンズはバブル期にかけて特に隆盛を極めたことを記憶している人もいるだろう。ロフトの歴史は意外に浅い。
「似たようなものを売っている」、消費者にとってはそう思えるかもしれない。しかし、実は方向性はかなり異なる。
ロフトの事業内容は「雑貨専門小売事業」、ハンズの事業内容は「住まいと住生活・手づくり関連の製品・道具・工具・素材・部品の総合専門小売業」。言い換えればロフトは雑貨屋さん、ハンズはホームセンターといった色合いが濃いのだ。
東急ハンズの売り場を訪れると、以前と変わらぬDIYへのこだわりや「ハンズらしさ」を強く意識した商品が多いことを感じる。しかし、それゆえにライフスタイルや消費傾向が大きく変化した消費者のニーズに対応できていない印象もぬぐえない。また、売り場の照明が冷たい印象と感じるのは私だけだろうか。
直接的にも間接的にも、いわゆる「ハンズらしさ」が経営悪化につながった可能性は高いだろう。
一方、ロフトも商品価格自体は高めだが、昨今の消費者のニーズに合わせた品揃えになっている。また、売り場は随所に電球色の照明が配されて明るい雰囲気だ。
ロフトの方が立ち寄りやすく商品を購入しやすいと感じる消費者は多いのではないだろうか。
カインズへの身売りで東急ハンズはどうなる?
カインズに身売りした東急ハンズは、今後はおそらくカインズに似た形態になることが考えられる。
しかしそれは悪いことではない。現時点でカインズは東急ハンズと同じDIYのジャンルで大きく成功しているからだ。
その成功メソッドを取り入れた上で今の時代に即した「ハンズらしさ」を出せれば、昔の勢いを取り戻す可能性は高いだろう。良い意味での「ハンズらしさ」がまた見られる日を期待したい。
文・大岩楓
※編集部より:本文内に一部事実と異なる記載があり、訂正をいたしました。お詫びして訂正させていただきます。3月24日
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