22021年末に「東急ハンズがカインズに身売りする」とのニュースが流れ、驚いた方も多いだろう。身売りの大きな要因は利益がほぼない点と言われている。
一方、ライバルと目されるロフトは順調な経営が続いていたものの、コロナ禍においては赤字転換となっている。
両社の違いや身売り後の東急ハンズについて考える。
ロフトの売上高は?
2021年2月期のロフトの売上高は、815億4,900万円。コロナ前の前期と比較すると238億3,500万円のマイナスとなった。
一方、2021年2月期の営業損失は21億7,800万円。営業総利益は良い数字を残しているものの、販管費及び一般管理費が大きくなり、マイナスの数字となっている。コロナ禍では赤字転換となった形だ。
東急ハンズの売上高は?
2021年3月期における東急ハンズの売上高は619億4,100万円。前期より330億円ほど売上高を落とした。
しかし、それ以上に深刻なのが営業利益だ。
コロナ前となる2020年3月期の営業利益ですら、ロフトには遠く及ばない2億円。そして、コロナ禍が日本を直撃した2021年3月期には45億円のマイナスを計上した。
つまり、もともと経営が悪化していたところにコロナ禍が決定打となり、カインズへの身売りに至ったと思われる。