●ルート3 あなたの「好き」がタネになる
「趣味」と「好き」は、どこで線を引いたらいいのか、迷うところではありますが、まずは例を挙げてみましょう。
絵を描くのが好き、キラキラしたアクセサリーが好きなど、「好き」にもさまざまなものがあります。私が教えている起業塾では、好きなことで起業している人が多いのですが、ユニークな例に「家計簿好き」な人がいます。彼女いわく、家計簿をつけるだけで2年間に300万円の貯金ができたのだとか。
貯金の経緯や家計簿のつけ方などをブログで公開していたら、「家計簿は苦手だけれどつけたほうがいい」と思っている人が多いせいでしょうか、ブログのページビューが激増して、アドセンス収入だけでも何十万円かの収入を生みました。
そればかりでなく、ブログを見た出版社から連絡が来て、なんと出版が決まりました。いまや彼女は家計簿のコンサルタントとして講演会でも引っ張りだこ。本の印税とブログのアドセンス収入、家計簿のコンサル、講演会の講師料、と4つの収入源があり、ご主人の収入を超えてしまったそうです。「ただでさえ貯金が好きなのに、ますますお金が入ってきて楽しい」と話していました。
●ルート4 あなたの「資格」がタネになる
先ほどの家計簿好きの方は、いわゆるファイナンシャルプランナーなどの資格があるわけではなく、ただの主婦でした。「出版までするような専門家なら、資格を持っていなくてはいけないんじゃないか」と考える人もいるかもしれませんが、実は特定のジャンルを除いて資格は必要ではありません。
むしろ、「資格さえ取れば収入につながる」という思い込みは危険です。がむしゃらに勉強して苦労して取った資格を掲げて開業したものの、開店休業状態になっている例を、私はいくつも見ているからです。
そもそも、資格を取って起業をするのは本格的な事業であって、ここでおすすめするオンライン起業とは趣旨が異なります。お伝えしたいのは、普通の主婦や会社員が、家事や本業の仕事があってサブ的にお金を稼ぐことや、空いている時間にできる起業のイメージです。そのタイプの起業に向いているのは、資格を取ってそのまま使うことではなく、すでに持っている資格に何かを組み合わせて起業のタネにすることです。
ポイントは、知識のある専門家がコツを教えてくれる、という点です。資格をうまく使っていくと信頼感や説得力が上がります。資格を使って、困っている人たちに何を教えられるかというところを明確にするといいでしょう。本人は「なんでこんな資格を取っちゃったのか」と思うような資格が、実は起業のいいタネになるケースは少なくありません。
例えば、実際にいらっしゃったのが、看護師でコーチングの勉強をされた方です。いまでも現役の看護師です。患者さんの話を聞くためにコーチングを勉強し、資格も取ったそうです。
彼女はもともとは、本職である看護師として月給をもらい、空いているお休みの日に誰かにコーチングのセッションをして副収入を得ようと考えていました。でもそうではなく、コーチングに看護師のイメージをかけ合わせて、「いろいろな人たちの不安を取り除く現役ナースのコーチング」とすれば、他にはないユニークなものになるのではないでしょうか。
