●ルート1 あなたの「趣味」がタネになる

いろいろな定義があると思いますが、私は趣味を「お金と時間をかけて継続的にやっていること」と定義します。多趣味な人も無趣味な人も、まずは自分が継続的にお金と時間をかけてやっていることを書き出してみましょう。

稼ぎにつながる「8つのタネ」の見つけ方
(画像=『日本実業出版社』より引用)

例えば、知り合いの鉄道マニアの男性は、鉄道で移動すること自体が好きな乗り鉄でも、列車を写真に収めることが好きな撮り鉄でもなく、観光列車のマニアです。電車に乗りながらその地方の美味しいご飯やスイーツを食べるのが好き、というグルメな人です。

ご夫婦で日本中の観光列車に乗って飲み食いしたそうですが、それだとお金が出ていく一方です。そこで彼は「観光列車専門家」としてブログを立ち上げ、各地の観光列車についてのうんちくを語りはじめました。

すると、日本全国のどこかで新しい観光列車が走り出すと、彼のところにテレビ局や雑誌などのマスコミがやって来て、「観光列車専門家」として取材を受けるようになったのだとか。そしていまでは、それがけっこうな仕事になっているそうです。

●ルート2 あなたの「得意」がタネになる

得意なことが起業のタネになるというのは、比較的イメージしやすいのではないでしょうか。うまくいく人たちに共通しているのは、得意なことに対して、普段から際限なく時間をかけられる点です。

これは、先ほどの趣味と同じですね。趣味や得意なことについては、本人にとっては当たり前すぎて、それが収入を生むとは考えにくいかもしれませんが、見方を変えるとお金に換わることがあります。まずは、自分がどんなことに時間やお金をかけているのか、人によく聞かれることは何なのか、一度すべて書き出してみましょう。

例えば、いまどきの会社員は誰でもExcelは扱えるかもしれませんが、私は全然ダメでした。もともと営業の仕事をしていて、それから住宅設計に携わって、その後に起業しているので、実はほとんどExcelに触ったことがなく、Excelで計算ができること自体を知らなかったのです。

そんな私の様子を友人が見るに見かねて、「知り合いにExcelがすごく得意な人がいるから、簡単な操作についてレクチャーしてもらったらいいんじゃない?」と、Excelの達人を紹介してくれました。1回90分3000円で、数回にわたり、表計算の仕方や便利な使い方などExcelの基礎をみっちり学びました。

実は、このExcelの達人は、いわゆるプロとして教えているExcel講師というわけではなく、「友人に頼まれたから」と好意で私に教えてくれたとのこと。でも私にとっては、お金を払ってでも教えてもらってよかったと思える内容でした。一方、彼にとっては「Excelが得意」が収入につながるということが驚きだったようです。

稼ぎにつながる「8つのタネ」の見つけ方
(画像=『日本実業出版社』より引用)