5.今後

しばらくロシアと欧米諸国、日本他は制裁の応酬の緊張のフェーズが続くと思うし、そうしなければならないが、、米国もNATOも軍事介入する意思がない以上、結論は、ロシアの懸念に一定程度手当をする外交的解決を模索するか、ロシア占領地をあきらめるしかないと思う。ロシアの駐留・攻撃が限定的で被害が少ないまま固定化した場合、その状態が長く続けば続くほど、欧州諸国の中でも温度差が出てくる可能性があるほか、当のウクライナがどのような判断をするかという要素もある。日本としては、邦人保護はもちろん、軍事侵攻により主権と領土の一体性の変更という国際秩序の一方的変更は許容できるものではないという一貫した立場で欧米諸国と協調した対応(制裁)を行っていくしかない。

ところで、このブログを書くためにいろいろな文献を見ていたら気づいたのだが、2022年2月22日という鍵となる日はやたら「2」が並んでいるが、これは、奇しくもヤヌコビッチ大統領がロシアに亡命した日であり、その後クリミア侵攻をプーチンが指示した。もしかしたら、2月22日は、プーチン大統領にとってリベンジの記念日みたいな気持ちもあったのだろうか。

まだまだ書きたいことがあるが、一気に書いたら力尽きてしまったので今日はここまでにしておきます。繰り返しの部分があったらすみません。また、日々情勢が変わるんだろうなあ。ウクライナ危機をどうハンドリングしていくかは国際社会に極めて大きなインパクトを及ぼすものですから、これから定期的に書いていきたいと思います。

(注)2月21日にウクライナ情勢は一段別のレベルに入った。領令に署名し、ミンスク合意を事実上破棄した。さらに、両「人民共和国」との間で締結する友好協力相互支援条約にも署名したが、この条約の中には、ロシアに対して軍隊駐留を可能にする条項も含まれている。22日には、プーチン大統領は、東部の親ロ派支配地域でのロシア軍の活動許可をロシア上院に要請し、即日承認。これでウクライナでの本格的な軍事行動着手に向けた国内手続きが完了した。

編集部より:このブログは参議院議員、松川るい氏(自由民主党、大阪選挙区)の公式ブログ 2021年2月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は、「松川るいが行く!」をご覧ください。

文・松川 るい/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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