通常の株取引では、ある程度まとまった資金が必要になるケースが多い。通常、日本の株式は100株を1単元として取引することになっているからだ。しかし、1株単位で株式を売買できる方法がある。それが「ミニ株(単元未満株)」と呼ばれる取引だ。
通常の株取引とミニ株取引の違いやミニ株投資のメリット・デメリットを確認しながら、ミニ株取引ができるLINE証券とマネックス証券の手数料などを比較してみよう。
1,ミニ株(単元未満株)のメリット
そもそも、ミニ株とはどのような株取引なのだろうか。
ミニ株(単元未満株)の3つのメリットは、以下のとおりだ。
小額から投資を始められる
通常の株取引では100株単位で売買を行うため、まとまった資金を用意しなければならない。
株取引の経験がない人や複数の銘柄を取引したい人にとって、大きなメリットといえるでしょう。
複数の株を買いやすいということは、分散投資が容易にできるということだ。
1種類の株をまとめて購入するよりも複数の株を購入したほうが、価格が大きく変動した時のリスクを抑えられる。
大企業の株を手軽に買える
1株でも配当金を受け取れる
通常の株取引に比べて投資額が少ないため配当金も少額ですが、ミニ株でも配当金を受け取れるのはメリットといえます。
2,ミニ株(単元未満株)のデメリット
続いて、ミニ株(単元未満株)のデメリットを2つ紹介する。
少ない元手でコツコツ投資できるミニ株(単元未満株)だが、残念ながらデメリットもある。
投資する前にメリットとデメリットを知り、投資判断に役立てよう。
売買のタイミングを細かく決定できない
証券会社によって取引ルールは異なるが、注文後の約定タイミングは前場や後場の寄付、または大引けになる。
ミニ株でもリアルタイムの株価で取引できる証券会社はあるが、ほとんどの場合は売買のタイミングを細かく指定できない。
自分が希望する株価で取引できるとは限らないのが、ミニ株のデメリットです。
原則として株主優待は受け取れない
多くの企業では、「100株以上の保有」が株主優待の条件になっているからだ。
商品券や自社製品などを受け取れる株主優待は株取引の大きな魅力だが、基本的にミニ株(単元未満株)ではその恩恵は受けられないのだ。
ただし、中には条件を満たせば株主優待の対象になるケースもあるので、株主優待を狙う場合は事前にチェックしておきましょう。(出典=マネックス証券)
3,LINE証券とマネックス証券はミニ株(単元未満株)の買付手数料が無料
ミニ株(単元未満株)取引で通常より少ない資金で株を購入できても、手数料がかさめば魅力が半減する。
マネックス証券は買付時のインターネット手数料が無料で、コールセンター経由の買付は約定金額に対して税込1.1%の手数料がかかる。(出典=マネックス証券)
LINE証券は買付手数料が無料だが、取引コストとしてスプレッドが発生する仕組みだ。(出典=LINE証券)
いずれにしても、ミニ株購入時に余計な費用がかかりにくいLINE証券とマネックス証券は、少額投資を行うユーザーにとって大きなメリットがあるといえるでしょう。
4,LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)取引を徹底比較
ここからは、LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)取引の手数料や、最低注文数量などを比較してみよう。
LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)取扱銘柄数を比較
LINE証券とマネックス証券の取扱銘柄数は、以下のとおりだ。
LINE証券 | マネックス証券 | |
取扱銘柄数 | 東証上場1,500銘柄以上 | ・買付時…東証、名証上場銘柄 ・売付時…東証、名証、福証、札証上場銘柄 |
LINE証券は2021年10月4日にいちかぶ(単元未満株)の銘柄を追加しており、1,500銘柄以上を取引できる。
マネックス証券は、マザーズやJASDAQを含む東証上場銘柄と、セントレックスを含む名証上場銘柄を取り扱っている。
売却可能銘柄には、上記のほか福証と札証上場銘柄も含まれる。
LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)最低注文数量を比較
LINE証券 | マネックス証券 | |
最低注文数量 | 1株から | 1株から |
LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)取引手数料を比較
LINE証券 | マネックス証券 | |
取引手数料 | ●無料(スプレッド上乗せ) ●スプレッド ・9時~11時20分…0.2~0.5% ・11時30分~12時20分…1.0% ・12時30分~14時50分…0.2~0.5% ・17時~21時…1.0% | ●買付…無料 ・売却…約定代金の0.5%(税込0.55%) (最低手数料税込52円) |
LINE証券とマネックス証券のミニ株(単元未満株)約定タイミングを比較
LINE証券 | マネックス証券 | |
約定タイミング | リアルタイム | 当日11時30分までの注文が後場始値で約定 (注文執行日の15時40分以降に約定結果が反映) |
これに対してLINE証券は、リアルタイムで約定する。
市場の値動きをチェックしながら取引できるため、狙った株価で約定しやすいのがメリットだ。
ただし、4つの銘柄グループごとに取引できる時間帯や取引コスト(スプレッド)の割合が異なるため、注意しながら注文しましょう。
5,LINE証券のミニ株(単元未満株)取引はこんな人におすすめ
LINE証券の単元未満株はリアルタイムで約定するため、他の証券会社のように狙った株価で約定しないということがない。
また、LINEアプリから口座開設や取引ができるため、別途アプリをダウンロードする必要もない。
LINE Payから証券口座へ入金できるほか、LINEポイントを使うことも可能だ。
LINE証券の単元未満株は、グループAからグループDまで4つのグループに分けられているが、それぞれ取引できる時間と取引コスト(スプレッド)が異なるため、時間帯によるコストの差を見極めて取引できる人は有利だ。
スプレッドが広がる時間帯であっても、リアルタイムで約定すること自体が大きな魅力であるため、LINE証券は自分で銘柄をじっくり選びたい人にもおすすめできます。
6,マネックス証券のミニ株(単元未満株)取引はこんな人におすすめ
ワン株サービスを使えば1株ごとに少しずつ買い増しができるため、単元未満株から単元株へと成長させることも可能だ。
また、ワン株をスマートフォンで取引したい場合は、マネックス証券が提供するSNS型投資アプリ「ferci(フェルシー)」を利用するとよいだろう。
ferciは他の投資家とコミュニケーションを取れる機能と単元未満株に投資できる機能を持つアプリで、気になる銘柄についてやり取りをしながら投資判断ができる。(出典=マネックス証券)
ミニ株(単元未満株)の経験がなく、これから投資について理解を深めたい人は、ferciを使えば勉強も兼ねて投資を経験できるでしょう。
7,LINE証券の口座開設手順
ここからは、LINE証券の口座開設手順を解説する。
口座開設にはマイナンバーカード(顔写真付きの個人番号カード)、もしくはマイナンバー通知カードと本人確認書類が必要になるため、事前に準備しておこう。
マイナンバー通知カードと併せて本人確認書類として使えるのは、運転免許証のみだ。
運転免許証もマイナンバーカードも持っていない場合は、マイナンバー記載の住民票の写しと健康保険証を用意しよう。
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LINEアプリから「LINE証券」を選び、「無料口座開設」をタップ
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必要事項を確認
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本人情報を入力
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SMS認証
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本人確認書類を提出
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暗証番号を設定
まずはLINEアプリから「LINE証券」を選び、「無料口座開設」をタップする。
「必要事項を確認」では、申込みができる条件の確認や、特定口座や配当金の受け取り方式などを選ぶ。
本人情報の入力では、すでにLINE関連で本人確認登録をしている場合、氏名や生年月日などの情報が自動的に反映されるので手間がかからない。
次に、SMS認証を行う。
電話番号を入力して送信すると、認証に必要な6桁のコードが届くので入力する。
マイナンバーなど本人確認書類の提出を求められるので、マイナンバーカードを持っている場合はそちらを、持っていない場合は通知カードと運転免許証などの本人確認書類を提出しよう。
画面の指示にしたがって写真撮影を終えると、暗証番号を設定できる。
LINE証券を利用する際の暗証番号を6桁の数字で設定する。
同じ番号を2回入力すると、設定完了だ。
これで、LINE証券の口座開設の申込みは完了だ。
LINEトークで口座開設完了の通知が届くのを待とう。
8,マネックス証券の口座開設手順
続いて、マネックス証券の口座開設手順を解説する。
LINE証券と同様に、口座開設には個人番号カードや運転免許証などの本人確認書類が必要になるため、事前に準備しておこう。
口座開設方法はオンラインと郵送があるが、マネックス証券ではどちらの場合でも証券口座だけでなく、NISA口座も開設できる。(出典=マネックス証券)
NISA口座開設を希望する場合は、併せて申し込むとよいだろう。
すでに他の金融機関でNISA口座を開いている場合は、マネックス証券で口座を開設した後でNISAの金融機関変更を申し込もう。
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「口座開設」をクリック
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オンラインもしくは郵送を選択
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申込み対象かどうかを確認
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メールアドレスを入力
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氏名、電話番号など必要事項を入力
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本人確認書類を撮影
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口座情報を入力
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職業情報を入力
まず、マネックス証券の公式ホームページで「口座開設」をクリックする。
口座開設の申込みの対象になるかどうかをチェックし、メールアドレスを入力する。
登録したメールアドレスにマネックス証券から口座開設申込みの案内メールが届くので、そこからアクセスしよう。
氏名や電話番号など、必要事項を入力する。
ここで入力ミスがあると口座を開設できないため、よく確認して入力しよう。
また、本人確認書類として提出するマイナンバーカードや、運転免許証などに記載されている住所・氏名との相違がないかも確認しよう。
続いて本人確認書類を提出する。マイナンバーカードのみを撮影して提出するか、通知カードと運転免許証などの本人確認書類を組み合わせて提出する。
写真撮影時は、スマホに操作を引き継ぐ。
写真撮影用のQRコードが表示されるので、その場で読み取る、もしくはメールアドレスにコードを送る。
写真撮影に入ると、パソコンの画面で以下のように表示される。
10分以内に写真撮影を完了させなければ、やり直さなければならない。
事前にマイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を用意しておこう。
撮影後、さらに顔による認証もしくは銀行口座による認証が必要だ。
顔による認証は、画面の指示にしたがってスマホで顔を撮影すればよい。
銀行口座による認証は、三菱UFJ銀行オンラインバンキングのユーザーが利用できる方法だ。
撮影が終わったら、口座情報を入力する。
口座情報の入力では、振込入金の際に利用する口座を選択するが、ユーザーごとにマネックス証券名義の銀行口座が用意されるため、表示されている銀行口座を保有していなくても大丈夫だ。
また、この画面では特定口座やNISA口座、FX口座の開設申込みもできる。
特定口座とは、マネックス証券がユーザーに代わって源泉徴収をしてくれるため、確定申告が不要になる口座のことだ。
最後に職業情報やキャンペーンコード、紹介コードがあれば入力して、最終確認をしてから申込みを完了させよう。
ちなみに、郵送の場合は申込みフォームから必要事項を入力して、口座開設セットを郵送してもらう。
書類を返送して口座開設通知ハガキを受け取れば、取引を開始できる。
9,LINE証券とマネックス証券についてよくある5つのQ&A
最後に、LINE証券とマネックス証券についてよくある質問と回答を紹介する。
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