FX投資を既に始めている人やこれから始めようという人に気を付けていただきたいのが税金だ。FXでは株式投資など他の投資と同様に利益に対して税金が課せられている。FX取引で得た利益を使い過ぎ、税金が払えないといった状況にならないためにもFXの税金を知っておく必要があるだろう。
目次
1,FXとは?FXの3つのメリット
そもそも、FXとはどのような仕組みなのだろうか。そのメリットと併せて確認しておこう。
FXとは?
外国為替とは日本円と米ドルなど、異なる2つの通貨を交換する取引を指す。
ある通貨と交換するために必要になる別の通貨の金額(交換比率)は「為替レート」と呼ばれ、例えば1米ドルと交換するために100円が必要になるとき、為替レートは1米ドル=100円と表される。
もちろん逆のパターンもあります。例えば1ドル=95円になれば、1万ドルは95万円になり、5万円の損失が出ます。
FXは投資である以上リスクを伴うが、一方で以下のようなメリットがある。
FXのメリット1,実際の投資額よりも大きな金額の取引ができる(レバレッジ取引)
個人が国内の業者を利用してFX取引を行う場合のレバレッジは、最大25倍だ。
リスクは、レバレッジが高いほど高くなります。取引可能額に対して余裕を持った金額での取引を心がけ、レバレッジを上げ過ぎないことが大切です。
FXのメリット2,土日を除き24時間取引できる
FXは土日と元日、クリスマスを除いて、基本的に24時間取引できる。
時差があるため、世界のどこかでは市場が開いているからだ。
特に取引が活発になるのは、ロンドン市場とニューヨーク市場が開いている時間帯で、日本時間の22〜23時頃から深夜2〜3時頃までだ。
夜遅くではありますが、FXは日中仕事がある人もリアルタイムで取引しやすいのが特徴です。
FXのメリット3,高金利通貨を買うとスワップポイントがもらえる
高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売った場合、その金利差から生じる「スワップポイント」がもらえるのもFXのメリットだ。
また、低金利通貨を買って高金利通貨を売った場合は、逆にスワップポイントを支払わなければならない点にも注意が必要だ。
2,FXにかかる税金は20.315%
ただし含み益(未決済のポジション)の場合は課税の対象外になります。
FX取引で得た利益は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象になる。簡単に言えば他の所得とは別に税額を計算し、確定申告によって納税する必要があるということだ。 出典:国税庁『先物取引に係る雑所得等の課税の特例』
FXの利益に課される税金は2021年現在以下の3つだ。
- 住民税5%
- 所得税15%
- 復興特別所得税0.315%
FXでは1年間の取引で得た利益に対して住民税5%、所得税15%が課税される。また、2013年から2037年までの25年間は東日本大震災の復興のための財源として復興特別所得税が課されている。
復興特別所得税は所得課税額の2.1%となっており、FX取引の場合は0.315%(所得税15%×復興特別所得税2.1%=0.315%)です。
FX取引で得た利益はすぐに使うことができるが、20.315%の税金は翌年に支払うことになっている。
多額の利益を得た場合でも20.315%は税金として支払う必要があることを覚えておこう。
3,FX取引に関する納税は確定申告で いくらから確定申告が必要か
確定申告の際はFX取引に関係する経費が必要経費として認められるため、利益から経費を差し引いた額が課税の対象額となる。
・振込手数料
・パソコンの購入費用の一部
・書籍代
・セミナー参加費など
最終的にはFX取引の利益からこれらの経費を差し引いた金額の20.315%が納税金額となる。
ただし中にはFX取引で利益を得ていても確定申告が必要ない人もいます。
4,FX取引でいくら以上稼ぐと確定申告が必要になるか
FX取引で確定申告が必要になるのは、次のような場合だ。
対象 | FX取引で確定申告が 必要になる場合 |
---|---|
会社員等 (給与所得者) |
【年末調整の対象者】 利益が20万円超 【年末調整の対象にならない人】 すべての人 |
専業主婦 学生 無職者 ※FXの利益以外に収入がない人 |
利益が48万円超 |
FX取引の利益を含め、給与所得・退職所得以外の収入が20万円超の会社員
年収2,000万円以下など一定の条件を満たし、所得税に関する手続きが年末調整で完結する会社員は、給与所得・退職所得以外の収入(FXでの収入がこれに含まれる)が20万円以下であれば確定申告をしなくてもよい。
FX取引の利益が48万円超の専業主婦や学生(FX以外に収入のない人)
専業主婦や学生は、FXの利益が38万円を超えると確定申告が必要なうえ、扶養控除の対象からも外れるので注意してください。
5, FXの利益を確定申告するときの3つの注意点
FXで得た利益を確定申告するときには、以下の点に注意したい。
FXの利益を確定申告するときの注意点1,経費として申告する費用の領収書はきちんと保管しておく
FX取引にかかる費用を経費として申告する場合は、支払いを証明できる領収書をきちんと保管しておこう。
FX取引以外にも使っているインターネット(ブロバイダー)料金などをFX取引の経費とする場合は、メモ書きでもよいので実際に取引に使用した割合がわかるようにしておきましょう。経費となるのは、支払い額のうち実際に取引に使用した割合に限られます。
FXの利益を確定申告するときの注意点2, FX業者が発行する年間損益報告書が必要
正確に申告を行うにはFX業者が発行する年間損益報告書が必要だ。
確定申告の際に年間損益報告書の提出自体は不要になりましたが、申告手続きまで、大切に保管しておきましょう。
FXの利益を確定申告するときの注意点3,海外FXは税率が異なる
国内のFX口座で生じた所得は、「先物取引に係る雑所得」として一律20%(復興特別所得税を含み20.315%)の税率で、他の所得と分けて課税される(申告分離課税)。
一方で海外のFX口座で生じた所得は「雑所得」扱いになり、給与所得など他の所得と合わせた所得額によって税率が変わる(総合課税)。
所得税率は、所得額が多くなるにつれて段階的に高くなります(累進課税)。FX以外の収入も合算されるため、高所得者は税負担が大きくなりやすいといえるでしょう。
6,FX取引の損失は3年間損益通算できる
FX取引では利益だけでなく、損失が出る場合もある。
損失が出た年は利益が出ていないので確定申告をする義務はないが、実は損失が出たときこそ申告をするメリットがあるのだ。
脱税と疑われないためにもFX取引の場合は自分でしっかりと確定申告をする必要がある。損失が出た場合でも3年間にわたり損益通算ができるなどメリットもあるため、対象となる人は忘れずに確定申告をしよう。
確定申告の必要の有無や詳細な税額、対象経費などについては最寄りの税務署または税理士に相談してみましょう。
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※ファイナンス・マグネイト社調べ(2020年1月~2020年12月)
2013年より、総合証券とネット証券を使い分けながら、資産運用を開始。2017年から各種WEBサイトのフリーライターとして活動、現在は経済金融系記事を中心に執筆している。
■保有資格
証券外務員一種、二種
投資診断士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
AFP認定者
2013年より、総合証券とネット証券を使い分けながら、資産運用を開始。2017年から各種WEBサイトのフリーライターとして活動、現在は経済金融系記事を中心に執筆している。
■保有資格
証券外務員一種、二種
投資診断士
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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