GMOクリック証券FXネオとDMM FXの違いを徹底比較！口座数、メリット・デメリット、通貨単位、スプレッド、スワップなど

FX口座を最初に開設するにあたり、GMOクリック証券のFXネオとDMM.com証券のDMM FXは引き合いに出されることが多い。しかし違いが分かりにくいと感じる人もいるだろう。「FX初心者が安心して取引できるか」「お得に取引できるか」に焦点を当てて、2つのFX口座を比較してみよう。

1, GMOクリック証券FXネオとDMM FX、FX口座の基本情報

最初に、GMOクリック証券（FXネオ）とDMM.com証券（DMM FX）の基本情報を参照し、2つのFX口座の特徴と違いを確認してみよう。

FX口座の基本スペック比較

違いが見られるのは、手数料とキャンペーン・特典内容だ。

GMOクリック証券FXネオとDMM FXの違い1,DMM FXは追証とロスカット手数料も無料

DMM FXでは、手数料は基本無料である。

DMM FXは、入出金（入金手数料無料はクイック入金のみ）だけでなく、追証が解消されなかった場合の強制決済手数料とロスカット手数料も無料だ。

それに対して、GMOクリック証券FXネオの追証未解消による強制決済手数料とロスカット手数料は、いずれも主要通貨ペア1万通貨単位につき500円（税込）である。

GMOクリック証券FXネオとDMM FXの違い2,FXネオは口座開設のキャッシュバックが高い

キャンペーン・特典に関しては、DMM FXは口座開設キャンペーン以外に、賞品付きのデモ取引純資産ランキングキャンペーンが期間限定で開催されている。
出典：DMM FX『お得な特典・サービス』

GMOクリック証券FXネオでは、口座開設＆新規取引キャッシュバック特典の金額が最大30万円であり、最大20万円のDMM FXよりも高い。
出典：GMOクリック証券『はじめてのFX口座開設+お取引で最大30万円キャッシュバック！』

GMOクリック証券FXネオとDMM FXの違い3,GMOクリック証券ではグループの株主優待を受けられる

GMOインターネットグループには株主優待がある。

GMOクリック証券口座で対象の取引を行うと、グループ上場会社の保有株式数に応じたキャッシュバックを受けられる。

キャッシュバックは複数あり、中にはFXネオ内の新規建て取引を対象にしたキャッシュバックや、証券コネクト口座（GMOあおぞら銀行との提携口座）の利用によるキャッシュバックもある。
出典：GMOインターネットグループ『株主優待』

出典：GMOクリック証券『GMOインターネットグループ株主優待』

GMOクリック証券FXネオとDMM FX、どちらも営業日なら夜中でも電話問い合わせができる

GMOクリック証券FXネオとDMM FXのどちらも、営業日のほぼ24時間、メールに加えて電話でも問い合わせを受け付けている。

出典：[GMOクリック証券『お問い合わせ』、DMM FX『お客様サポート』

2,GMOクリック証券FXネオとDMM FXのメリットは？

FX業界の2大口座であるGMOクリック証券FXネオとDMM FX。

FX口座選びに迷ったら、どちらのFX口座のメリットが、自分のFX投資方針や投資スタイルに合致しているかを見極めよう。

DMM FXの5つのメリット

DMM FXを特徴づける主なメリットは、以下の5点である。

・DMM FXのメリット1,徹底的にコストを抑えられる

スプレッドは、FX取引における唯一のコストだ（取引手数料が無料の場合）。

・DMM FXのメリット2,本気になれるデモ取引環境

多くのFX会社がデモ取引環境を提供しているが、DMM FXのデモ取引は、本番さながらの緊張感と高揚感を味わえる気の利いた仕組みになっている。

特徴は次のとおりだ。

出典：DMM FX『DMM FX デモ取引』

・DMM FXのメリット3,クイック入金サービス提携金融機関が340ヵ所もある

即時入金サービスを提供しているFX会社は多いが、DMM FXではクイック入金サービスで全国の340もの金融機関と提携している。

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行といったメガバンクから、PayPay銀行や楽天銀行などのネット銀行、ゆうちょ銀行、全国各地の地方銀行や信用金庫などを利用できるので、非常に便利だ。
出典：DMM FX『入金』

・DMM FXのメリット4,「スマホでスピード本人確認」なら最短1時間で取引を始められる

出典：DMM.com証券『『スマホでスピード本人確認』とは？』

マイナンバー確認書類、本人確認書類、自分の顔写真をスマホで撮影して送ると、AIによる判定や審査が行われ、最短1時間で取引ができる状態になる。

ただし、DMM FXの休業日では最短の場合よりもう少し時間がかかるため、すぐに取引したいなら営業日である平日に行うのが望ましい。

・DMM FXのメリット5,FXの取引でポイントがたまる

取引をするごとに「取引応援ポイント」が貯まるのもDMM FXの特徴だ。

出典：DMM FX『取引応援ポイントサービス』

主要通貨ペアのポイント付与(取引単位1Lotごと)

ランクの定義

GMOクリック証券FXネオの4つのメリット

GMOクリック証券FXネオならではのメリットは、以下の4点だ。

・GMOクリック証券FXネオのメリット1,「証券コネクト口座」の利用で、優遇金利年0.11％が適用される

GMOクリック証券の口座とGMOあおぞら銀行の銀行口座を連携すると「証券コネクト口座」が開設でき、いくつもの便利なサービスを利用できる。
出典：GMOクリック証券『GMOあおぞらネット銀行との口座連携サービス』

証券コネクト口座の利用者には、GMOあおぞらネット銀行の優遇金利が適用され、年0.001％（税抜）の普通預金金利が110倍の年0.11％（税抜）になる。

出典：楽天証券『マネーブリッジ - 楽天銀行連携による優遇金利などのサービス提供』

さらに、証券口座の余力として、GMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座の残高が反映されるので、わざわざ資金を振り替える必要がなく、手間がかからない。

・GMOクリック証券FXネオのメリット2,高金利通貨ペアのスワップポイントが高い

出典：GMOクリック証券『FXネオ スワップポイントカレンダー』

・GMOクリック証券FXネオのメリット3,自社開発された信頼性の高いFXシステム

GMOクリック証券では、GMOインターネットグループの高い技術力を背景に、高速で堅牢な、信頼性の高いシステムやツールを、すべて自社で開発している。

GMOインターネットグループは営業部門とエンジニア部門が連携し、顧客の声を迅速にサービス改善につなげるよう取り組んでいる。

実際に開発されたサービスの一つに、「トレードアイランド」がある。

出典：GMOクリック証券『トレードアイランド』

・GMOクリック証券FXネオのメリット4,FX取引高世界1位の安心感

GMOクリック証券はFinance Magnatesの「2020 年年間 FX 取引高調査報告書」において、2020 年 1～12 月の FX 取引高（売買代金/ドル換算）1 位を獲得した。
出典：GMOクリック証券『FX取引高 世界1位を達成』（2021年1月29日付プレスリリース）

3,GMOクリック証券FXネオとDMM FXのスプレッド比較

取引手数料が無料のFXでは、主なコストといえばスプレッドだ。

FXで利益を出したければ、よりスプレッドの幅が狭い通貨ペアや業者を選ぶべきだろう。

実際に、この2つのFX口座の取扱通貨ペアの種類やスプレッドの幅には、どのような違いがあるのだろうか。

以下で、両社が公表する原則固定の通貨ペア別スプレッドを比較してみよう。

取扱通貨ペア別スプレッド比較表（2021年10月5日現在）

GMOクリック証券FXネオとDMM FXが取り扱う通貨ペアの数は、DMM FXが21通貨ペアでGMOクリック証券FXネオが20通貨ペアとなっている。

そのうち16通貨ペアはスプレッドの幅もまったく同じだ。

DMM FXでは2021年12月まで、カナダドル/円とメキシコペソ/円でキャンペーンを実施している。
出典：DMM FX『CAD/JPY、MXN/JPYスプレッド縮小キャンペーン』

DMM FXだけが取り扱っている通貨ペアは米ドル/カナダドルとユーロ/NZドルで、GMOクリック証券FXネオだけが取り扱っているのはトルコリラ/円だ。

DMM FXだけが取り扱う米ドル/カナダドルとユーロ/NZドルの特徴

米ドル/カナダドルとユーロ/NZドルは、いずれも通貨としての信頼性は高いが、スプレッドの幅が広い通貨ペアである。

ユーロ/NZドルは、スプレッド幅が比較表に掲載されている通貨ペアの中で最も広く、世界の基軸通貨である米ドルが含まれていないため、値動きもわかりにくい。

ユーロ/NZドルは、初心者にとって、利益を出すのが最も難しい通貨ペアといえるだろう。

GMOクリック証券FXネオが取り扱うトルコリラ/円の特徴

トルコリラ/円は、高金利通貨として人気のある通貨を基軸通貨に、円を決済通貨とする通貨ペアである。

トルコは地政学的リスクが高く、値動きが激しい。

4,GMOクリック証券FXネオとDMM FXのスワップポイント比較

FXのスワップポイントで利益を出す方法は比較的リスクが低く、中長期的に保有することで利益を積み上げられるため、FX初心者におすすめだ。

この投資手法では、スワップポイントの高さはFX業者や通貨ペアを選ぶ際の必須条件になる。

GMOクリック証券FXネオとDMM FXでは、各社のホームページ上にスワップカレンダーを公表している。

国内の人気通貨ペアのスワップポイント（実績）に、どれほどの違いがあるか見てみよう。

取扱通貨ペア別スプレッド比較表（2021年10月5日付与分）

国内で最も人気がある米ドル/円のスワップポイントは、GMOクリック証券FXネオとDMM FXで同じだ。

GMOクリック証券FXネオでは、高金利通貨と呼ばれる南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソを含む通貨ペアを扱っており、スワップカレンダーにも「高金利通貨ペア」と記載されている。

5,GMOクリック証券FXネオとDMM FXの各種ツールの比較

FX取引では、取引ツールや分析ツールの操作性は投資成果を左右する要因になる。

GMOクリック証券FXネオとDMM FXのツールの特徴を理解して、自分が使いやすいツールを提供している会社を選びたい。

DMM FXのツール――PC版とスマホ版、どれもシンプルで使いやすい

DMM FXでは、取引ツール、分析ツール、スマホアプリはWEBブラウザ版とダウンロード版を提供している。

GMOクリック証券FXネオのツール――洗練されたビジュアルと高機能を両立した名機

GMOクリック証券FXネオは、自社で開発した取引・分析ツールを採用しているので、利用者の要望が反映された、使いやすさが魅力だ。

取引ツールやスマホアプリには、さまざまな機能や多彩なテクニカル指標などがあり、中上級者が必要とするあらゆる機能を備えたハイスペックツールに仕上がっている。

6,GMOクリック証券FXネオとDMM FXの追加証拠金制度とロスカット制度の比較

FXは証拠金取引であり、自己資金の25倍もの取引ができるため、顧客の損失額を限定するための仕組みが欠かせない。

以下は、両社ホームページに掲載されている追証とロスカットルールを参照して作成した比較表である。

GMOクリック証券FXネオとDMM FXの共通点と相違点を、詳しく見てみよう。

追証あるいはロスカットに関する証拠金維持率判定のタイミングや判定水準は、GMOクリック証券FXネオとDMM FXでほぼ同じだ。

違いが見られるのは、追証解消期限とロスカット執行手順、手数料である。

違い1,追証解消期限はGMOクリック証券FXネオのほうが早い

追証解消期限は、GMOクリック証券FXネオのほうが夏時間では3時間、冬時間では2時間早く訪れる。

どちらのFX口座でも、追証発生によるアラートメールから追証解消期限まで24時間近い猶予期間が設けられている。

違い2,ロスカット発動の執行手順はGMOクリック証券FXネオのほうが安全

ロスカットが発動された場合の執行手順にも、若干の違いがある。

GMOクリック証券FXネオでは、追証が解消されなかった際の強制決済手数料と、ロスカットによる反対売買手数料が必要になることも、DMM FXとの大きな違いである。

7,GMOクリック証券FXネオとDMM FXの注意点・デメリットは？

人気のFX口座といえどもメリットばかりでなく、デメリットもある。

デメリットも確認した上でFX会社を選び、口座を開設してから「使い勝手が悪かった」ということがないようにしよう。

DMM FXの2つのデメリット

DMM FXは、初心者に最適な条件が揃ったFX口座であるが、初心者だからこそ検討すべき点もある。

・DMM FXのデメリット1,高金利通貨ペアのトルコリラ/円を取り扱っていない

スワップポイントを目的としたFX取引は、長期投資が基本。

ポジションを保有している間でも相場を常時監視する必要がないので、初心者におすすめだ。

しかし高金利通貨ペアのうち、DMM FXで購入できるのは南アフリカランド/円、メキシコペソ/円だけで、トルコリラ/円は取り扱っていない。

トルコリラ/円を加えた3通貨ペアの中から好条件のものを選びたい人には、DMM FXは向いていない。

・DMM FXのデメリット2,取引単位が1万通貨単位である

最近のFX業界では、初心者は少額投資から始める流れになっている。

初心者はツールの操作に不慣れであり、瞬時に投資判断を下せないことも多いため、損失を出しやすい。

損失を抑えるためには、レバレッジ倍率を低めに設定するだけでなく、取引額を抑えることも重要だ。

資金に余力がある場合は、取引単位が1万通貨単位でも、レバレッジ倍率を1倍から3倍程度に抑えて取引すれば、大きな損失を回避できるだろう。

GMOクリック証券FXネオの2つのデメリット

総合評価が高いGMOクリック証券FXネオにも、デメリットがある。

そのデメリットが自分にとって致命的なものでないかをしっかり確認してほしい。

・GMOクリック証券FXネオのデメリット1,投資戦略を学ぶためのセミナーが設けられていない

ホームページではFXの基本事項が簡潔に説明されており、FXのファンダメンタル分析に必要な経済ニュースや、世界中の経済指標発表予定カレンダーも掲載されている。

優れたチャート分析ツールや取引ツールも提供されている。

しかし、テクニカル分析能力を高める、チャート分析手法を学ぶ、あるいはさまざまな投資戦略を学ぶためのセミナーが用意されていない。

・GMOクリック証券FXネオのデメリット2,取引単位は1万通貨単位なので、少額投資は難しい

DMM FXと同じく取引単位は1万通貨単位なので、初心者が少額投資をできる環境とは言い難い。

ただし、初心者であっても資金に余裕がある人は、低レバレッジを前提にFXネオの快適な取引環境で経験を積めるだろう。

8,GMOクリック証券FXネオは高金利通貨ペアで高スワップ、DMM FXは低コストを追求

GMOクリック証券FXネオとDMM FXは、FX口座としてのスペックが似通っている。

そのため、どちらを選ぶべきか迷う人も多いだろうが、2つのFX口座の違いから、それぞれの志向性が見えてくるはずだ。

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