ネット証券のシェアランキング 新規口座開設数や売買代金などを比較 SBI、楽天の順位は?

2019.10.20
INVESTMENT
(写真=Phongphan/Shutterstock.com)
(写真=Phongphan/Shutterstock.com)
“ネット証券ランキング”
ネット証券のシェアランキングを見れば、どこに口座を開設すべきかの助けになるはずだ。今回は、これから口座開設を考えている人のために、新規口座開設数や売買代金など、各ジャンルでシェア上位5社を紹介しよう。

ネット証券の「営業収益」シェアランキング 1位はSBI証券

証券会社の売上高に相当する営業収益は、株式売買などの仲介などで得た「委託手数料」、証券会社自身が株式売買することで得られる「トレーディング損益」、信用取引などで顧客に資金を貸し付ける際の利息である「金融収益」、IPO引受業務による「引受・募集・売出手数料」などがある。

営業収益が大きいネット証券会社は、本業が順調に推移しており安心して取り引きできると判断できるだろう。そこで開示情報をホームページで公開している各社の営業収益とシェアを調べ、上位5社を一覧にした。

対象としたのは株式売買などを主力業務としている国内のインターネット専業証券会社のうち、主要ネット証券5社であるSBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、カブドットコム証券に加え、GMOクリック証券、岡三オンライン証券の計7社。なお本記事に掲載されている表はすべて各ネット証券公式ホームページを参照して作成した。
 
「営業収益」シェアトップ5
(2018年4月1日~2019年3月31日)
順位 ネット証券
会社名
営業収益
(単位:百万円)
シェア
1 SBI証券(連結) 122,537 42.4%
2 楽天証券(連結) 59,492 20.6%
3 マネックス証券(IFRS/連結) 29,014 10.0%
4 松井証券 27,313 9.5%
5 GMOクリック証券 26,765 9.3%
  ネット証券7社合計 288,826 100.0%

楽天証券は2018年12月から12月決算に変更しているが、公表されている2018年4月~2019年3月連結業況(参考)の数値となる。またGMOクリック証券の営業収益対象期間は決算期間の2018年1月~2018年12月となる。

ネット証券の営業収益の1位はSBI証券 で、2位の 楽天証券の約2倍もの営業収益を上げている。これほど営業収益の開きがある理由としては、SBI証券ホームページのトップページを見るだけでも推測できる。

各種手数料の安さはいうまでもなく、SBI証券が取り扱う金融商品の豊富さや、情報量の多さ、展開中のキャンペーンの多さ、各種セミナーの実施件数の多さなど、投資初心者からデイトレーダーに至る幅広い顧客を惹きつける仕掛けが多く用意されているのだ。 

また、投資信託取扱本数がネット証券会社の中で一番多いことや、夜間取引やCFDも可能なことなど、さまざまなサービスを提供している裾野の広さも営業収益が堅調な理由だろう。

ここで注目したいのは、5位にランクインしているGMOクリック証券だ。

主要ネット証券5社には含まれないものの、界最安値水準の手数料や、使いやすい高機能ツール「スーパーはっちゅう君」シリーズ、24時間無料サポート、FX取引も好調で営業収益は前年に比べて52%も増加している。

「新規口座開設数」シェアランキングTOP5 各社の人気度の指標1位は? 

新規口座開設数は、文字通り証券会社の新規顧客数のことであり、現在の人気度を定量的に評価できるわかりやすい指標だ。ネット証券7社のうち上位5社を紹介する。
 
「新規口座開設数」シェアトップ5
(2018年4月1日~2019年3月31日)
順位 ネット
証券会社名
新規口座
開設数
シェア
1 楽天証券 594,405 50.0%
2 SBI証券 369,266 31.9%
3 マネックス証券 57,121 4.8%
4 松井証券 48,084 4.0%
5 GMOクリック証券 46,238 3.9%
  ネット証券7社合計 1,187,772 100.0%

新規口座開設数シェア1位は 楽天証券、2位はSBI証券 という結果になった。

楽天証券がSBI証券を上回るスピードで新規顧客を獲得している理由としては、楽天スーパーポイントユーザーや、投資が初めての若年層を狙った新規口座開設キャンペーンを続々と展開していることも関係しているだろう。

楽天証券ホームページ(2019年8月6日現在)には、新規口座開設で条件を達成すると最大10万以上ものポイントがプレゼントされるキャンペーンを展開。ユーザビリティーに優れた見やすい画面構成も投資初心者を惹きつける効果があるのかもしれない。

口座開設後は貯まった楽天スーパーポイントで投資信託の購入ができ、楽天市場などでの買物に利用できる利便性も評価されているだろう。楽天銀行との口座連携を前提とした他社より高い優遇金利も、新たに口座を開設する人の求心力になっているはずだ。

中上級レベルの新規顧客獲得については、高機能トレーディングツール「マーケットスピード」シリーズの圧倒的な情報量や、楽天証券版「日経テレコン21」の無料閲覧、高い機能性と操作性のアピールが成功していると考えられる。

「国内株式 委託売買代金」シェアランキングTOP5 SBIと楽天が2強

証券会社の国内株式売買代金は、株式を顧客に売買した金額の総額であり、証券会社間で取り引きのボリュームを直感的に比較できる指標になる。「営業収益」と同様に対象となるネット証券7社のうち、国内株式など売買代金上位5社を一覧にした。
 
「国内株式 個人委託売買代金」シェアトップ5
 (2018年4月1日~2019年3月31日)
順位 ネット
証券会社名
委託売買代金
(単位:十億円)
シェア
1 SBI証券 99,249 38.2%
2 楽天証券 52,593 20.2%
3 松井証券 51,600 19.9%
4 カブドットコム証券 24,392 9.4%
5 GMOクリック証券 14,624 5.6%
  ネット証券7社合計 259,790 100.0%

国内株式の個人委託販売代金の順位は、営業収益の順位と同じく1位がSBI証券 、2位は 楽天証券だった。委託売買代金のシェアにおけるSBI証券 の優位性は今後も続くだろうが、SBI証券のシェアは楽天証券のシェアの2倍弱となっており、楽天証券がSBI証券を追い上げていることがわかる。

今後は安い手数料や幅広いサービスを提供している楽天証券が、差別化などでどれくらいSBI証券との差を縮められるかに期待したい。

営業収益のランキングと異なり、3位には松井証券、4位にはカブドットコム証券が位置し、5位のGMOクリック証券は、営業収益同様、国内株式取引でも主要ネット証券に追随している。

このシェアランキングは国内株式に限った委託売買代金であるため、国内株式の取引に力を入れているネット証券がランキング上位に付けている。国内株式中心に取引する予定の人は参考になるだろう。

ネット証券をシェア数ランキングで見る意義

営業収益や国内株式委託売買代金、新規口座開設数のシェアを見ると、ネット証券各社の業務規模や人気度をある程度把握できる。

これから株式投資を始めようとしている人は、ネット証券各社の取引手数料だけに注目するのではなく、別の切り口からネット証券を比較してみてはいかがだろうか。

文・近藤真理(フリーライター)
 

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