近年、多くのサプリメントが健康食品市場を賑わしており、筋力トレーニングを行う人やアスリートはもちろん、ダイエット目的でサプリを使用する人が増えてきました。

その中で密かに人気があるサプリメントの1つに、クレアチンがあります。

クレアチンとはアミノ酸の1種であり、体内でも合成することのできる非必須アミノ酸に分類されます。

現在サプリを使用している人の中には、クレアチンの存在が気になる、クレアチンを使ってみたいと思っている人も多いと思います。

そこで今回は、このクレアチンについて効果やおすすめの摂取方法などを中心に詳しく解説していきます。

目次
クレアチンに期待できる効果は?
クレアチンの効果的な摂取方法は?

クレアチンに期待できる効果は?

クレアチンの効果|筋トレ・ダイエット・脳への影響と副作用を解説!
(画像=『KASHI KARI』より引用)

クレアチンに期待できる効果は、一体どのようなものがあるのでしょうか。

「何となく筋肉に良さそう」「ボディビルダーやフィジーク選手が使っているから」という理由で使うのも良いですが、クレアチンの持つ効果について、ここでしっかりと理解しておきましょう。

クレアチンの筋肉への効果

クレアチンの効果|筋トレ・ダイエット・脳への影響と副作用を解説!
(画像=『KASHI KARI』より引用)

まず、クレアチンが与える効果の1つに、筋肉に対するプラス面での効果が挙げられます。

クレアチンは最大筋力を上げる事ができる。

クレアチンを摂取することで、最大筋力が発揮しやすくなる、瞬発力がアップするといったメリットを得ることができますが、そのメカニズムは以下のようになります。

人間は筋力を発揮したり、瞬間的にパワーを発揮する際に、アデノシン三リン酸(ATP)というものを使います。

このATPが体内に多く存在するほど、筋力や瞬発力を発揮しやすくなり、また筋持久力を保つことができます。

ATPは、一度利用されるとリンの数が1つ減り、アデノシン二リン酸(ADP)に変換されます。

そしてADPに変換されてしまうと、これ以上筋力を発揮する際に効果を発揮しなくなり、重量に耐えきれない、これ以上セット数をこなすことができないという状態に陥ります。

ここでクレアチンを摂取しておくと、ADPをATPに再変換することが可能になり、ATPの数を減らすことなくトレーニングを行う事が可能になります。

特に高重量を扱うトレーニーや、激しい運動を行う様なアスリートにとっては、いかに最大筋力を発揮し、また筋持久力を維持できるかが肝心になりますので、クレアチンは非常に効果的であるといえます。

クレアチンはサプリの聖地であるアメリカにおいて以前より使用されており、実際にオリンピック選手の多くが使用し、好成績を出したという実績があります。

クレアチン摂取で筋肉の水分量が上がる

また、クレアチンを摂取することで、筋肉内に水分が蓄積されます。

これにより筋肉がパンプしたような状態になりますので、より大きく見せることが可能になります。

クレアチンは比較的即効性の高いサプリであり、摂取を開始してからベンチプレスの重量が上がったなどの声をよく耳にします。

クレアチンは、「エルゴジェニック系サプリ」とも呼ばれます。

これは、簡単に言うと「100%+αの効果を期待できる」ということになります。

通常のサプリの場合、摂取の目的はあくまでも「足りないものを補う」というものになりますが、クレアチンはいつも以上のパフォーマンスを発揮することを目的に使われるサプリになります。

減量期においては、どうしてもパワーを発揮しにくくなるものですが、クレアチンを摂取することでパワーの減少を食い止める効果も期待できますので、それ故に多くのボディビルダーやフィジーク選手に愛用されているといえます。

クレアチンは筋肉の減少防止・疲労予防の効果がある。

クレアチンには、筋肉の減少を食い止める効果も期待できます。

加齢に伴い筋肉の量が減少しますが、これは体内のクレアチン量の減少が要因の1つとされます。

高齢者の方がクレアチンを摂取することで、筋肉の量を改善させることができたという結果も出ていますので、現在の高齢社会においては、その需要は一層高まるものと考えられます。

その他、クレアチンを摂取することで、筋肉の疲労も軽減できるというデータも出ています。

研究では、クレアチン摂取群とプラセボ(偽薬)摂取群に分けてそれぞれのグループに運動を行わせたところ、クレアチン摂取群のほうが乳酸値が低かったという結果が出ています。

クレアチンのダイエットへの効果

クレアチンの効果|筋トレ・ダイエット・脳への影響と副作用を解説!
(画像=『KASHI KARI』より引用)

クレアチンにダイエット効果は期待できるのでしょうか。

この点まず結論として言えることは、クレアチンを摂取することで直接的に脂肪が燃焼されるということはないということです。

ただし、使い方によってはクレアチンはダイエットに役立てることも可能です。

というのも、クレアチンを摂取することで最大筋力を発揮しやすくなると解説しましたが、より重い重量を扱ったり、筋肉に強い負荷を与えることにより、筋肥大を起こしやすくなります。

筋肥大を起こして筋肉の量がアップすることにより、基礎代謝量が増えます。

基礎代謝とは、生命を維持するために何もしていない状態でも消費されるカロリーのことですが、この基礎代謝量は、筋肉量に比例します。

クレアチンを摂取する→最大筋力を発揮しやすくなる→筋量が増える→基礎代謝が上がる→脂肪が燃えやすくなるという流れを作ることができれば、クレアチンを利用することでダイエットを行うことができます。

いずれにしても、確実に必要になってくるのは、筋トレをはじめとする運動を行って筋肉に刺激を与えるということです。

プロテインを飲むだけで筋肉がつかないのと同様、クレアチンを飲んだだけではこれといった効果はありません。

また、クレアチンは筋肉内に水分をため込む性質があると解説しましたが、これは体重にリミットのあるスポーツを行う選手(ボクシング等)は注意が必要です。

体脂肪は限界まで絞ったのに、体内の水分量が増えることにより、体重計に表示される体重が思ったよりも減っていないという事があります。

計量を控えた選手は、体重のコントロールに気を付けながらクレアチンを摂取するようにしましょう。

クレアチンの脳への効果

クレアチンの効果|筋トレ・ダイエット・脳への影響と副作用を解説!
(画像=『KASHI KARI』より引用)

クレアチンを摂取することで、脳の機能を改善させるという効果も期待できます。

実際の実験でも結果が出ており、被験者に対してクレアチンを与えた群とプラセボを与えた群では、15分間にわたる計算を行った後での精神的な疲労が、クレアチン摂取群の方が少なかったとされています。

これは、クレアチンが脳内にも多く含まれることに起因しており、体内のクレアチン量を増やすことにより、記憶力が向上したり、処理能力が向上するという効果が期待できます。

脳の疾患に対する効果については明らかにはなっていませんが、少なくとも脳に対してマイナスになるような要素はないといえます。

クレアチンの効果的な摂取方法は?

クレアチンの効果|筋トレ・ダイエット・脳への影響と副作用を解説!
(画像=『KASHI KARI』より引用)

クレアチンの効果的な摂取方法は、どのようなものになるのでしょうか。

クレアチンのタイプは何がある?

クレアチンは、通常は粉末タイプのサプリが一般的でですが、その他にも錠剤タイプのものもあります。

いずれにしても、水で飲むというのが基本的な摂取方法になります。

粉末の場合、ジュースやプロテインに混ぜて飲んでも問題はありませんが、クレアチンの粉末は液体に溶けにくく、シェイカーでしっかり振っても底に沈殿してしまうことがあります。

そこで、粉末の場合は粉末を口に含んだ状態で、水などの飲料で流し込むという飲み方もできます。

粉薬を飲むようなイメージになります。

クレアチンの推奨摂取タイミングは?

クレアチンは、1日に5gの摂取が推奨されていますが、摂取タイミングとしては特に決まったタイミングはありません。

クレアチンは体内に蓄積されていくタイプのアミノ酸ですので、飲むほどに体にクレアチンが溜まっていき、効果を感じることができるようになります。

クレアチンは毎日飲み続けるのが基本

クレアチンは連日にわたって摂取することが基本になり、1カ月摂取し続け、その後クレアチンの摂取を止めた場合にも、体内のクレアチンが完全に排出されるまでに同じ期間の1カ月ほどかかります。

クレアチンは特にトレーニング前の摂取がおすすめ

敢えておすすめの摂取タイミングを上げるとするならば、トレーニングの前を推奨します。

クレアチンを摂取することで最大筋力を発揮しやすくなるという効果があり、またパンプアップ効果を得ることができると解説しましたが、トレーニング前に摂取することで、この効果をしっかりと実感できるようになります。

現在では、「プレワークアウトサプリメント」というものが、海外メーカーを中心に販売されています。

これは、トレーニングの前(プレ)に摂取することでトレーニングの効果を高めるサプリメントになりますが、このプレワークアウトサプリメントにもクレアチンが配合されていることが一般的です。

こうしたことからも、トレーニングの前にクレアチンを摂取しておくことで、より高い効果を実感できるといえます。

まずは摂取を続けるということが大事ですので、トレーニング前に飲むことができなかった場合にも、1日のどこかのタイミングで摂取するようにしましょう。

また、クレアチンは、体内のインスリンレベルが高いと、筋肉内により効率的に吸収されていきます。

インスリンレベルを上げるには、糖質を摂取する必要がありますので、糖質を含んだ飲料と一緒に摂取するのをおすすめします。