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山林を処分する方法には売却のほか6つの選択肢がある
山林処分の方法①山林所有者に山を売却する

山林を所有していると固定資産税といった税金がかかる他、山林の維持や管理、整備と負担が発生します。

つまり山林を相続し、所有するに至った人は「山林を持っていること」自体が負担となるケースがあるのです。金銭的にも労力的にも、大きなマイナスになる可能性はあります。

山林の所有が負担になっている場合は、「山林を手放したい」「負担をなくしたい」と思うのではないでしょうか。

そこでこの記事では、山林処分について「処分方法やメリット・デメリット」を分かりやすく説明します。

山林を処分する方法には売却のほか6つの選択肢がある

山林処分したい!売却や相続放棄、寄付など6つの方法をわかりやすく説明
(画像=引用:Unsplash、『マウンテンシティ』より引用)

山林処分には次の6つの方法があります。

  • 所有している山林を他の山林所有者に売却する
  • 森林組合に処分や斡旋について相談する
  • 不動産会社やマッチングサイトを利用して処分する
  • 事業で山や木材を使う会社に売ることで処分する
  • 自治体や団体に山林を寄付することで処分する
  • 相続のときに相続放棄して山林処分する どの方法を使っても山林処分できる可能性はあるのですが、6つの方法にはメリット・デメリットがあるため注意が必要です。また相続放棄は相続時にしか使えないため、合わせて注意しなくてはなりません。

処分方法を知るだけではなく、自分にとってメリットが大きく、デメリットの小さい方法を選ぶことが重要です。ひとつの方法による処分が難しい場合には処分方法を併用し、処分するための対策も総合的に考えましょう。

山林処分の方法①山林所有者に山を売却する

山林処分したい!売却や相続放棄、寄付など6つの方法をわかりやすく説明
(画像=『マウンテンシティ』より引用)

山林を売却する方法になりますが、ただ売却するのではなく同じ山林所有者に売却する方法になります。

同じ山林所有者の中には「山を利用するから」「山の管理に慣れているから」といった理由から、山林の買い取りに積極的な人も多いです。知り合いの山林所有者や周辺の山林所有者に声をかけて、山林所有者の中で「山を買ってもいい」という人がいないか探します。

山を常日頃から利用している(管理している)場合、個人的に行う山の管理や整備にも慣れていることでしょう。

いきなり相続で山林を所有することになった人は、維持管理に困るというケースも少なくありません。また維持管理を業者に委託するため、過大な負担が発生するというケースもあります。山林の扱いに慣れている山林所有者に任せられれば、一番安心ですよね。

自分や親族で管理できるという場合は、労力的な負担は確かに発生します。しかし業者の手を借りなくてもある程度自分たちでできるため、機器や燃料代を負担するくらいで済んでいるケースもあるでしょう。

山の固定資産税も3,000坪くらいで2,000円ほどが税金額の相場です。山を増やしても税金や労力、費用面でさほど負担が増すわけではなく、むしろ山菜といった山の恵みの方が大きいと感じられることも。そのような山林所有者であれば、声かけに応じて山を買ってくれる可能性があります。

山林所有者へ売却するメリットはスムーズさや安心感など

山林所有者に売却するメリットは、山関係の手続きや実務に慣れているためスムーズに譲渡(処分)できるという点です。

所有者が相続で山林の所有者になった場合、山林処分はしたくても山を粗末に扱いたいわけではないでしょう。

山林所有者への処分であれば、山の適切な管理を期待できます。

  • 山を有効活用してもらえる
  • 適切に管理してもらえる
  • 何より大切にしてもらえる

譲渡後も安心できるというメリットがあります。

山林所有者へ売却するデメリットはトラブルや買主探しの困難さなど

山林所有者へ売却するデメリットは、「探すのが大変」「トラブルになる可能性がある」という点です。

例えば山林所有者へ売却処分するときに、個人のネットワークで買い手を探すとトラブルに発展する可能性があります。売却価格や山の土地の境界、売買について意見の相違です。

個人的に声をかけて処分先を探す場合、トラブル防止のために専門家を頼ってください。弁護士や山林について知見のある不動産会社、司法書士、税理士にサポートやアドバイスを受けた方が安心です。知り合いからの紹介なら、その知り合いが信頼できるかどうか情報源や紹介者についても良く考えてみましょう。

また個人的に山林所有者へ声をかけても、山林を買いたい人が見つかるとは限りません。山林所有者の中で買ってくれる人がいないか個人的に探す場合は、余裕を持って対応に当たりましょう。マッチングサイトを利用して処分先を探す方法と併用するのもおすすめです。