第8位 6人の女性プログラマー「エニアック」

偉大な功績を男性に奪われた「女性発明家ランキングTOP10」
(画像=2人のプログラマーがENIACの制御パネルを操作する様子 / Credit: ja.wikipedia、『ナゾロジー』より引用)

第二次世界大戦が始まると、アメリカ陸軍の技術部門では、募集できる男性がいなくなり、最終的な手段として女性の募集を始めました。

結果、キャスリン・マクナルティ、フランシス・ビラス、ベティ・ジーン・ジェニングス、ルース・リヒターマン、エリザベス・スナイダー、マーリン・ウェスコフの6名の女性が選抜されています。

彼女らは、戦争に役立つとされていた大型の電子計算機「ENIAC(エニアック、Electronic Numerical Integrator and Computer)」のオペレーターを担当することになりました。

機械の不具合の点検や修復、処理能力を上げるためのプログラミング、高度な計算を行うための配線など、エニアックに関わるあらゆる業務をこなしています。

ところが、エニアックは、他の3人の男性技術者による技術発明であるかのように報道され、6名の女性の努力は完全に無視されてしまったのです。

第7位 ネティー・スティーブンス「性染色体」

偉大な功績を男性に奪われた「女性発明家ランキングTOP10」
(画像=ネティー・マリア・スティーブンス / Credit: Britannica、『ナゾロジー』より引用)

ネティー・マリア・スティーブンス(1861-1912)は、20世紀を代表するアメリカの遺伝学者の一人です。

彼女はスタンフォード大学を卒業後、35歳という比較的遅い年齢で科学の世界に足を踏み入れました。

生物の胚の性別がどのように決まるかについては、それ以前にもさまざまな説が発表されてきました。

しかし彼女は、オスとメスのミールワームを調べる中で、20番目の染色体の大きさが違うことに気づきます。

彼女は、この違いが胚の性別を決定するという仮説を立て、それが後に真実であることを証明しました。

これが「性染色体」を発見した歴史的瞬間でした。

ところが、この発見は彼女の功績にはならず、彼女の師匠であり同僚でもあったE.B.ウィルソンのものとなっています。