浮動株とは何か?

浮動株とは、発行済株式のうち、創業者一族や親会社、金融機関などの取引先企業などの安定株主に保有されておらず、市場で流通する(取引される)可能性が高い株式のことだ。一般投資家が市場で日々売買している株式は、基本的に「浮動株」である。

発行済株式数に占める浮動株の割合を「浮動株比率(フドウカブヒリツ)」という。

浮動株に対し、創業者一族やその企業の役員、親会社などの大株主が保有しており、基本的に市場に流通しない株式を「特定株(トクテイカブ)」または「固定株(コテイカブ)」という。

浮動株比率は、東証や東洋経済社の「会社四季報」などが算出しており、確認できる。東証と会社四季報で算出方法(浮動株の定義)に違いがあり、会社四季報のほうが浮動株比率が低くなる傾向がある。

<東証の浮動株比率算出方法>
有価証券報告書等からの公表資料から固定株を推定し固定株比率を算定、「1−固定株比率」で浮動株比率を求める(※東京証券取引所『浮動株比率の算定方法』より)

<会社四季報の浮動株比率算出方法>
1単元以上50単元未満の株主の株式保有数持株の合計を浮動株とし、浮動株比率を求める(※会社四季報オンラインより)。

株式の所有者別保有比率や大株主の状況・保有株式数・保有割合などは、期末の有価証券報告書に記載される。

また5%以上を保有する大株主の保有株数に1%以上の変更があった場合は、金融庁の電子開示システム「EDINET(エディネット)」で適宜公開され、誰でも確認できる。

浮動株の割合は取引にどう影響する?

浮動株が多い銘柄は流動性が高く、少ない銘柄は流動性が低い傾向がある。

浮動株が少ない銘柄は、売買高が増加すると株価が急激に変動することがある。大きな値幅を取って売買益を狙える反面、希望する価格で売買が成立せず損失を出してしまうおそれもある。特に大きな株数を売買する際は、流動性を確認するためのポイントとして浮動株の割合にも注意したい。

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