コンタクトレンズブランド「アキュビュー」のジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーが20代~40代のコンタクトレンズを使用する男女を対象に、コロナ禍における目のストレス調査を実施。その結果、五感のうち視覚にストレスを感じている割合が最も多く、実に74%にものぼることが分かりました。
コンタクトレンズブランド「アキュビュー」を提供するジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニーでは、目の健康を考える「瞳思いラボ」を設立し、人々に目の健康を呼びかけています。設立に合わせ、20代~40代の日常的にコンタクトレンズを使用しSNSを週1回以上利用している男女600人を対象に、コロナ禍における目のストレス調査を行い、その結果を発表しました。
■ 五感の中で最もストレスを感じているのは「視覚」
調査結果によると、五感の中で最もストレスを感じているのは「視覚」で、74.0%(444人)もの人が視覚からストレスを感じていると回答しました。
ジョンソン・エンド・ジョンソンでは、視覚から感じるストレスを「目(メ)ンタルストレス」と命名。視覚にストレスを感じる444人に、“目ンタルストレス”を感じる理由を質問(複数回答)すると、上位に「PCモニターやタブレットで文字を見る機会が増えた(59.0%)」、「スマホで文字を見る機会が増えた(57.0%)」、「スマホで動画を見る機会が増えた(47.5%)」という回答が並び、以前よりスマホやタブレット、PCモニターを見る時間が増えていることがうかがえます。
また、コロナ禍で五感に不調を感じることがあるかを質問すると、およそ2人に1人となる49.2%が「視覚(目)」に不調を感じると回答。この状況下、目はストレスやダメージを受けやすいことが分かります。
目の健康管理には、眼科での定期的な検診が欠かせません。そこで、2020年3月以降のコロナ禍において、眼科への受診経験を聞いてみると、半数以上の59.8%が受診していないことが分かりました。コロナ禍で受診を控えたことも考えられますが、視覚にストレスを感じている人の44.8%、視覚に不調がある人の51.2%が、自覚があるにもかかわらず眼科を受診していません。
コンタクトレンズは眼科医の指導のもと装用する、透析器や人工呼吸器などと同様の薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)で規定されている高度管理医療機器。目にトラブルを感じているにもかかわらず、眼科医の受診をしていないのは、目の健康のために良くありませんね。
■ SNSで不快メッセージを目にする機会が「増えたと感じる」は54.2%
今回の調査では、TwitterやInstagram、FacebookといったSNSを週1回以上利用している人を対象としています。このところ、SNSで強い不快感を覚えるようなメッセージを目にする機会が増えたかを問うと、半数以上にあたる54.2%が「増えたと感じる」と回答しました。
■ 目にストレスや不調を感じている人は不快メッセージに敏感
これを視覚ストレスや不調の有無別に見てみると、視覚にストレスを感じている人では62.2%、視覚に不調を感じている人では68.8%と、ストレスや不調を感じていない人(31.4%/40.0%)に比べ、30ポイント前後高くなっています。目にストレスや不調を感じている人は、そうでない人に比べ、不快なメッセージに対し、より敏感に反応していることがうかがえます。
■ SNSなどの不快メッセージを見ることに「ストレスを感じる」は68.0%
SNSなどの不快なメッセージを見ることがストレスになっているかを質問してみると、およそ7割に当たる68.0%が「ストレスを感じる」と答えています。ストレスや不調を感じる人ではその傾向が強くなるようで、視覚にストレスを感じる人では76.8%、視覚に不調を感じる人では81.7%と、そうでない人に比べ30ポイントほど高いことも分かりました。
■ 素敵メッセージをみると72.2%が「ポジティブになる」と回答
SNSは不快なメッセージばかりであふれている訳ではありません。SNS上で素敵なメッセージを目にすると、気持ちがどう変化するかを質問したところ、72.2%が「ポジティブになる」と回答。様々な気持ちが発信されているSNSですが、誰もが素敵なメッセージを多く発信していけば、それを目にした人々の心を明るくする力もあるということですね。
この調査結果について、順天堂大学医学部附属静岡病院で眼科の先任准教授を務める土至田宏(としだ ひろし)先生は「今回の調査は、コンタクトレンズを使用している人が対象ですが、コンタクトレンズを作る際は、5m離れた視標で測定する遠見視力検査が一般的です。車の運転など遠くを見るときは、遠見視力に合わせたコンタクトレンズで問題ないのですが、30~40cm程度しか離れていない目の前のモニターを見るときには、近くにピントを合わせ続ける必要が出てきます。すると、目の調節機能を担う毛様体筋(もうようたいきん)が緊張し続け、負担が大きくなり目が疲れてしまうのです」と、遠くを見るためのコンタクトレンズで近くを見ることが原因ではないかと推測しています。
このため「テレワークでの目の不調を改善するためには、30~40cm程度の近くを見るのに適したコンタクトレンズの使用をおすすめします。近くを見る時の視力のことを近見視力と言います。日常生活では近見視力を使うことが多いので、近見視力に合ったコンタクトレンズを使うと、テレワークもぐっと快適になると考えられます」と土至田先生はアドバイス。主に見る対象の距離に応じて、複数のコンタクトレンズを使い分けるのがいいようです。
また、目からストレスを感じる人が多かったことについては「人は精神的・肉体的ストレスにさらされると、交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、自律神経のバランスが崩れます。目の毛様体筋の調整も自律神経が担っています。見えづらい環境が長時間続くことがストレスとなり、自律神経の働きに影響し、肉体的なトラブル発生の原因となり、目ばかりでなく精神的なストレスも加速させます」とのこと。
目は心の窓、という言葉もありますが、目の不調は肉体的、精神的なストレスにもつながる重要なサインであることが分かりました。定期的に眼科を受診するなどして目の健康に気をつけ、“目ンタルストレス”軽減につとめたいものです。
情報提供:ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 ビジョンケア カンパニー
(咲村珠樹)
提供元・おたくま経済新聞
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