2024年12月3日、韓国・尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が突如戒厳令を宣布した。戒厳令は4日未明には効力を失ったものの、韓国ウォンや韓国株式市場は急落。韓国の不安定な政治情勢や韓国への投資リスクが露呈する形となった。

休戦状態にある北朝鮮をはじめ、日本など近隣諸国との外交問題、与野党間の激しい対立、強大な権力を握る財閥系企業に偏重した経済、急速な少子高齢化の進行など、韓国には課題が山積している。韓国経済の先行きは不透明であり、韓国への投資は慎重にならざるを得ない状況だ。

一方、韓国企業、韓国株式は指標面で割安感もある。韓国企業は財閥系企業のガバナンス(企業統治)問題や少数株主を軽視する姿勢などから、投資家からの評価が低く、長年割安な状態で放置されてきた。この状況を打開しようと、韓国当局も企業価値向上に向けた動きを見せている。韓国企業が投資家から再評価されれば、韓国株式の上昇余地は大きいといえる。

韓国株式への投資を検討する際、選択肢となるのが今回紹介する韓国ETFだ。

\韓国ETFの銘柄業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

1,韓国ETFとは

韓国ETF(Exchange Traded Fund)は、韓国の株式市場や特定のセクター、資産クラスを対象に投資できる上場投資信託のことだ。韓国株を取り扱う日本の証券会社は少なく、韓国株式市場の投資情報も国内ではほとんど提供されていない。情報の入手が難しく、韓国株または韓国ETFは日本の投資家にあまり認知されていないのが実情だ。

まずは韓国ETFの基本と韓国経済や有力韓国企業の特徴を押さえておこう。

特徴1,韓国を代表する企業に分散投資できるETF(上場投資信託)

韓国ETFとは、韓国の株式市場や特定の産業セクター、資産クラスなどの値動きに連動する運用成果を目指す投資信託のことだ。1本で韓国株式市場全体や特定の産業セクター、企業グループなどに分散投資でき、個別株への投資に比べ少額から韓国株式に投資できる

ETF(上場投資信託)は証券取引所に上場している投資信託であり、株式と同様にリアルタイムで取り引きできる。なお、2024年12月現在、日本の証券取引所に上場している韓国ETFはない※。そのため、日本で韓国ETFを取引するには、韓国ETFを取り扱う証券会社で外国株式取引口座の開設が必要だ。

※韓国株式を対象とするETN(上場投資証券)には、野村グループが発行・運用し、東証に上場している「NEXT NOTES 韓国KOSPI・ベアETN<2034>」がある
※NEXT NOTES 韓国KOSPI・ベアETN<2034>は、日々の騰落率が円換算した韓国総合株価指数(KOSPI)200(先物)の日々の騰落率の-1倍となる商品であり、KOSPIが上昇すると基準価額は下落する

ETNとは
ETFと同様、価格が株価指数や商品価格など、特定の指標に連動する商品である。しかし、ETFのように裏付資産を持たず(必要とせず)、金融機関(発行体)の信用力をもとに、価格が特定の指標に連動する債券である点でETFとは異なる

\今が買い時!韓国銘柄業界最多/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

特徴2,韓国ETFの大半は財閥系資産運用会社が運用するファンド

流通しているファンドの大半が、韓国巨大財閥グループの資産運用会社であるサムスンアセットマネジメントが設定・運用しているファンドであることも韓国ETFの特徴だ。

サムスンアセットマネジメントは、同社のETFブランド、KODEXシリーズのETFを多数運用している。KODEXブランドの人気と知名度は圧倒的で、韓国株式市場に上場するETFのうち、およそ3分の1がKODEXブランドのETFであり、取引量はETF市場全体の約70%にものぼる。

特徴3,韓国経済は巨大財閥系企業と輸出型グローバル企業により支えられている

韓国経済は輸出に対する依存度が高く、2023年の韓国GDPに占める輸出の割合は44.0%にものぼる(出典:世界銀行|材価・サービス輸出 対GDP比)。

韓国経済の中心的な役割を果たしているのが、エレクトロニクス産業や半導体産業、自動車産業といった輸出型産業だ。特にサムスン、LG、現代(ヒュンダイ)、SKに代表される巨大財閥系企業は世界トップレベルの技術とシェアを誇り、強大な影響力を持つ。

韓国を代表する輸出型グローバル企業である半導体メーカーのSKハイニクス<000660>、グローバル家電市場世界第2位のサムスン電子<005930>と第3位のLG電子<066570>、世界自動車販売数第3位の現代-起亜グループ(現代自動車<005380>、起亜(キア)<000270>)などは世界的にも有名だ(世界ランクはいずれも2023年実績)。

韓国経済を牽引してきた輸出型グローバル企業や巨大財閥系企業の功績は大きい。しかし、経済がこれらの企業に過度に依存し、強大な権力を持つ状況は、韓国へ投資するうえでのリスク要因でもある。

\今が買い時!韓国銘柄業界最多/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

韓国経済の現状と今後の見通しは?

韓国経済には課題も多く、楽観視はできない状況だ。底打ちが見えない中で、韓国株式への投資は慎重に検討すべきだ。しかし、課題の解決による株価の上昇余地は残されているといえる。

2024年12月現在、韓国経済は混迷する政局や急速な少子高齢化の進行、内需の弱さ、最大貿易相手国である中国との関係悪化、トランプ大統領就任に伴う中国経済悪化懸念、ウォン安米ドル高など、多くの懸念材料を抱えている。中央銀行である韓国銀行は、2025年の経済成長率を1.9%、2026年には1.8%に落ち込むと予測しており、低成長の長期化が現実味を帯びてきた。

韓国政財界を牛耳る財閥系企業の問題も根深い。サムスン電子や現代自動車など、韓国を代表する企業の多くは、創業者一族によって経営される財閥系企業であり、複雑な株式の持ち合いを通じて強大な権力を握っている。このような構造や少数株主を軽視する姿勢は、投資家から韓国企業が他国の同業他社に比べてはるかに低く評価される、「コリアンディスカウント」の要因になっている。韓国当局では、企業価値を向上させるため企業改革を推し進めている最中だ。

このように課題の山積する韓国経済・株式市場ではあるが、課題が解決に向かえば再評価され、株価の上昇も見込まれる

\今が買い時!韓国銘柄業界最多/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

2,韓国ETFを選ぶ3つのポイント

韓国ETFは国内ETFや米国ETFと違って、購入できる証券会社や銘柄が多くない。だからといって、韓国ETFなら何でもよいと考えるのではなく、複数の選択肢の中から、投資効果のある韓国ETFを吟味することが重要になる。

ポイント1,上場している市場を限定しないこと

国内の証券会社のうち、韓国の取引所に上場する韓国株式をオンライン取引できるのは、SBI証券 とアイザワ証券の2社だけである。そのため、韓国市場に上場する韓国ETFに限定すると、オンラインで購入できる銘柄は極めて限られる。

韓国の株価指数をベンチマークとするETFに興味があるならば、韓国市場の上場銘柄にこだわらず、他市場も視野に入れて、選択肢を増やしたほうがよい。

\銘柄数業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

ポイント2,パフォーマンスの高い銘柄に注目すること

同一の株価指数を対象指標とする韓国ETFであっても、投資運用会社や上場市場が異なる別のファンドであれば、パフォーマンスにも違いが出てくる。

購入可能な韓国ETFを比較して、過去3年、5年、もしくは設定来のトータルリターンを比較して、より高いリターンを得られる見込みのある韓国ETFを選ぶと投資効率が良い。

ポイント3,信託報酬(経費率)だけでなくトータルコストで判断すること

ETFの主なコストは信託報酬(経費率)である。韓国ETFの場合、株式同様に売買されるため取引手数料も必要になる。外貨建てのETFを円貨決済で取引する場合には、為替手数料(為替スプレッド)も発生する。

コストを比較する際は、信託報酬だけでなく、取引手数料や為替手数料も含めたトータルコストを基準に判断しよう。

\世界中の低コスト銘柄が豊富!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

3,初心者でもネット証券で購入できる韓国ETF4選!

韓国ETF選びのポイントを踏まえた上で、初心者でもネット証券で購入できる韓国ETF4銘柄のスペックやパフォーマンス、特徴などを以下で紹介する。いずれも韓国の代表的な企業で構成される株価指数に連動する運用成果を目指すETFだ。

<ネット証券で購入できる韓国ETF4選、上場市場や信託報酬を比較>
銘柄名<コード> 対象指標 取扱証券会社
(オンライン取引)
信託報酬
(経費率)※1
市場
サムスンKODEX200ETF
<069500>
※韓国ウォン建て
KOSPI200
(韓国200種株価指数)
・SBI証券
・アイザワ証券
0.16%
KOSPI
サムスンKODEX
サムスングループ株ETF
<102780>
※韓国ウォン建て
サムスングループ指数 ・SBI証券 0.29%
KOSPI
iシェアーズ MSCI
韓国ETF
<EWY>
※米ドル建て
MSCI韓国25/50
インデックス
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・auカブコム証券
・松井証券
など
0.59%
NYSE Arca
db X-トラッカーズ
MSCI韓国 トータルリターン・
ネット・インデックス UCITS ETF
<02848>
※香港ドル建て
MSCI韓国トータルリターン・
ネット・インデックス
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
など
0.45%
香港メインボード
※1,経費率は、SBI証券の銘柄情報を参照した

韓国の株価指数に連動する韓国ETFのうち、韓国の取引所に上場していて日本のネット証券で購入できる銘柄は、「サムスンKODEX200 ETF」と「サムスンKODEXサムスングループ株ETF」の2本だけだ。

SBI証券は、この2本とも取り扱っている。KODEX200 ETFは、アイザワ証券のオンライン取引口座(ブルートレード口座)でも購入可能だ。

\韓国ETFの銘柄業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

それ以外に、国内のネット証券で購入できる韓国ETFは2本。どちらも韓国株式で構成されているETFであり、一方はNYSE Arcaに上場している「iシェアーズ MSCI韓国ETF」、他方は香港メインボードに上場している「db X-トラッカーズ MSCI韓国 トータルリターン・ネット・インデックス UCITS ETF」だ。 前者は米国株を取り扱うSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券などで購入できる。後者は中国株(香港株)取り扱うSBI証券、楽天証券、マネックス証券などで購入可能だ。

日本のネット証券で購入できる韓国ETFは、実質的には4本しかない。数は少ないながらも、韓国の優良企業を構成銘柄とする株価指数、もしくは韓国経済を牽引するサムスングループ傘下企業で構成される株価指数に連動するETFだ。

サムスンKODEX200 ETF<069500>……韓国ETFの定番中の定番

「KODEX」とは、サムスンアセットマネジメントが設定・運用する、韓国でもっとも歴史のあるETFのトップブランドである。韓国取引所のKOSPI市場に上場するETFの中でも、サムスンKODEX200 ETFは、圧倒的な預かり残高を誇る人気No.1銘柄である。

対象指数は韓国株式市場を代表する「KOSPI200(韓国総合株価指数200)」であり、サムスンKODEX200 ETFは、この指数の値動きに連動するように計算・運用されている。

韓国現地市場(KOSPI)で取引されるETFなので、韓国ウォン建てで運用されており、円貨決済での取引する際には、韓国ウォンと日本円の為替スプレッドが発生する。

SBI証券の外国株式取引口座、もしくはアイザワ証券のブルートレード口座(オンライン取引)で取引可能だ。

\韓国ETFの銘柄業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

<サムスンKODEX200 ETF(2024/12/20現在)>
基準価額
(2024/12/20終値 ※1)
3万1,865韓国ウォン
(約3,438円)
取引手数料(税込)
/為替スプレッド(片道) ※1
【SBI証券】
・取引手数料:約定代金の0.99%
・最低手数料:9,900韓国ウォン(約1,068円)
・為替スプレッド(円貨決済時):
100韓国ウォン(約10円)につき20銭
【アイザワ証券:ブルートレード/インターネット・モバイル発注】
・取引手数料:売買代金の1.65%
・最低手数料:5,500円(買いの場合のみ)
・為替スプレッド
(円貨決済時):100韓国ウォン(約10円)につき10銭
経費率 ※2 0.16%
分配利回 ※2 2.43%
騰落率 ※2 3年 -11.49%
5年 24.58%
※1,円表示の金額はすべて、1韓国ウォン=0.1079円の為替レートで円換算した
※2,経費率、分配利回り、騰落率(分配金再投資後)は、SBI証券の銘柄情報を参照した

サムスンKODEXサムスングループ株ETF<102780>……韓国経済を支えるサムスングループ株で構成

サムスンアセットマネジメントが運用するKODEXブランドの韓国ETFの一つ。

対象指数は「サムスングループ指数」であり、毎日、金融情報提供会社のFnGuideが算出して、KRX(韓国取引所)を通して公表されている。サムスングループ指数は、サムスングループのうち、時価総額1兆ウォン以上の韓国取引所上場企業で構成される、時価総額加重平均型の指数だ。

サムスンKODEXサムスングループ株ETFは、日々のサムスングループ指数のパフォーマンスに連動するように計算され、運用されている。

KOSPIに上場している韓国ウォン建ての韓国ETFであり、円貨決済で取引する際には、韓国ウォンと日本円の為替スプレッドが発生する。同じKODEXブランドのKODEX200 ETFより経費率は高いが、パフォーマンスも高い傾向だ。SBI証券で外国株式取引口座を開設すれば購入できる。

\韓国ETFの銘柄業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

<サムスンKODEXサムスングループ株ETF(2024/12/20現在)>
基準価額
(2024/12/20終値 ※1)
8,040韓国ウォン
(約868円)
取引手数料(税込)
/為替スプレッド (片道)※1
【SBI証券】
・取引手数料:約定代金の0.99%
・最低手数料:9,900韓国ウォン(約1,068円)
・為替スプレッド(円貨決済時):
100韓国ウォン(約10円)につき20銭
経費率 ※2 0.29%
分配利回 ※2 1.57%
騰落率 ※2 3年 -14.25%
5年 28.52%
※1,円表示の金額はすべて、1韓国ウォン=0.1079円の為替レートで円換算した
※2,経費率、分配利回り、騰落率(分配金再投資後)は、SBI証券の銘柄情報を参照した

iシェアーズ MSCI 韓国ETF……米国市場に上場している韓国株式ETF

米国の投資運用会社であるブラックロックが設定・運用するETFブランド、iシェアーズシリーズの一つ。韓国株式を投資対象とし、NYSE Arcaに上場している米国ETFである。

対象指数は、モルガンスタンレーキャピタルインターナショナルが算出、公表している「MSCI韓国25/50インデックス」。この指数は韓国株式92銘柄で構成され、浮動株調整時価総額※ベースで韓国株式の約85%をカバーしている。

※浮動株調整時価総額……市場に流通しており、売買される可能性の高い浮動株の総数に直近の株価を乗じて算出した時価総額

韓国株式を投資対象とするETFであるが米国ETFであり、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券など、米国株を取り扱うネット証券の多くで購入可能だ。米ドル建ての米国ETFであり、円貨決済で取引する際には米ドルと日本円の為替スプレッドが発生する。

<iシェアーズ MSCI 韓国ETF(2024/12/20現在)>
基準価額
(2024/12/20終値 ※1)
52.34米ドル
(約8,189円)
取引手数料(税込)/
為替スプレッド(片道) ※1
【SBI証券】
・取引手数料:約定代金の0.495%
・最低手数料:0米ドル
・最高手数料:22米ドル(約3,442円)
・為替スプレッド(円貨決済時):25銭
【楽天証券】
・取引手数料:約定代金の0.495%
・最低手数料:0米ドル
・最高手数料:22米ドル(約3,442円)
・為替スプレッド(円貨決済時):25銭
【マネックス証券】
・取引手数料:約定代金の0.495%
・最低手数料:0米ドル
・最高手数料:22米ドル(約3,442円)
・為替スプレッド(円貨決済時):買付時は0銭、売却時は25銭
【auカブコム証券】
・取引手数料:約定代金の0.495%
・最低手数料:0米ドル
・最高手数料:22米ドル(約3,442円)
・為替スプレッド(円貨決済時):20銭
【松井証券】
・取引手数料:約定代金の0.495%
・最低手数料:0米ドル
・最高手数料:22米ドル(約3,442円)
・為替スプレッド(円貨決済時):25銭 ※3
経費率 ※2 0.59%
分配利回 ※2 2.44%
騰落率 ※2 3年 -28.55%
5年 -17.27%
※1,円表示の金額はすべて、1米ドル=156.46円の為替レートで円換算した
※2,経費率、分配利回り、騰落率(分配金再投資後)は、SBI証券の銘柄情報を参照した
※3,日本円から米ドル、米ドルから日本円に両替する場合の為替手数料(スプレッド)は無料

db x-トラッカーズ MSCI韓国 トータルリターン・ネット・インデックス UCITS ETF<02848>……香港市場上場の韓国株式ETF

db X-トラッカーズはドイツ銀行が設定・運用するETFブランド。香港証券取引所メインボードに上場している韓国株式を投資対象とするファンドであり、香港ドル建てで運用される。

db x-トラッカーズ MSCI韓国 トータルリターン・ネット・インデックス UCITS ETFは、「MSCI韓国トータルリターン・ネット・インデックス」に連動する運用成果を目指す、この指数は時価総額加重平均型の指数であり、韓国株式式のパフォーマンスをトータルリターンベースで指数化したものだ。

香港ドル建ての中国(香港)ETFであり、中国株を取り扱うSBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入可できる。

<db x-トラッカーズ MSCI韓国 トータルリターン・ネット・インデックス UCITS ETF(2024/12/20現在)>
基準価額
(2024/12/20終値 ※1)
490.1香港ドル
(約9,851円)
取引手数料(税込)
/為替スプレッド(片道)※1
【SBI証券】
・取引手数料:約定代金の0.286%
・最低手数料:51.7香港ドル(約1,039円)
・最高手数料:517香港ドル(約10,392円)
・為替スプレッド(円貨決済時):15銭
【楽天証券】
・取引手数料:
約定代金20万円まで→550円
約定代金20万円超200万円未満→約定代金の0.275%
約定代金200万円以上→5,500円
・為替スプレッド(円貨決済時):15銭
※外貨決済は選択不可
【マネックス証券】
・取引手数料:約定代金の0.275%
・最低手数料:49.5香港ドル(約995円)
・最高手数料:495香港ドル(約9,950円)
・為替スプレッド(円貨決済時): 1香港ドルあたり15銭
経費率 ※2 0.45%
分配利回 ※2 0.00%
騰落率 ※2 3年 -30.43%
5年 -5.97%
※1,円表示の金額はすべて、1香港ドル=20.10円の為替レートで円換算した
※2,経費率、分配利回り、騰落率(分配金再投資後)は、SBI証券の銘柄情報を参照した

4,韓国ETFを購入するときの3つの注意点

韓国株の株価指数をベンチマークとする韓国ETFは、韓国株の個別銘柄と同じく、日本の投資家にはあまりなじみがない。それだけに、韓国株ETFを投資対象にする場合には、以下の3点に十分注意を払ってほしい。

注意点1,狙ったとおりの条件で約定できるとは限らない

KOSPIに上場しているサムスンKODEX200ETFとサムスンKODEXサムソングループ株ETFを除くと、それぞれのファンドの流動性は決して高くない。

指値や逆指値で注文を出しても、取引が成立しない可能性すらある。成行注文でも、想定外の価格で約定するリスクもある。

こうしたリスクを軽減するために、韓国ETFを発注する際には注文有効期間を長くとらず、適宜注文内容を訂正する、あるいは注文をキャンセルするなど、できる限り、その場で取引状況と約定を確認することをおすすめしたい。

\今が買い時!韓国銘柄業界最多/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

注意点2,最終的な利益を意識した取引をする

韓国ETFの取引手数料は、国内株式の取引手数料に比べて割高であり、為替手数料も発生する。コストがかさめばせっかく利益が出ても相殺されてしまうおそれがある。

ファンドの選択や取引の際は、リターンはもちろん、取引手数料や為替手数料などのコストを含めた最終的な利益を意識しよう。

注意点3,韓国へ投資するリスクをよく理解しておく

韓国ETF(韓国株式)への投資は、地政学的リスクや貿易相手国との関係悪化などによって悪影響を受けるおそれがある。

北朝鮮とは依然休戦状態にあり、両国間の緊張が高まれば株式市場への影響は必至だ。与野党間の激しい対立や汚職スキャンダルなど、国内政治も不安定な状態が続いている。2024年12月3日の戒厳令宣布では韓国株式や韓国ウォンが急落し、リスクが露呈した。 また、韓国経済は輸出に大きく依存しているため、中国や米国など主要貿易相手国との関係悪化や規制強化によって打撃を受けるおそれがある。

韓国ETF(韓国株式)へ投資するなら、このようなリスクがあることをよく理解し、集中投資は避けるなど、資金管理とリスク管理を徹底してほしい。

5,韓国への投資リスクを理解したうえで取引を

韓国はさまざまな課題を抱えており、経済の先行きは不透明な状況だ。一方で、韓国株式には指標面で割安感もあり、今後状況が改善に向かえば、株価の上昇も見込める。韓国に投資してみたい方は、リスクをよく理解したうえで、まずは少額から韓国ETFへ投資してみてもよいだろう。

\韓国ETFの銘柄業界最多!/
SBI証券(初心者向け)の詳細はこちら
(公式サイト)

韓国ETFについてよくある3つのQ&A

韓国ETFの特徴は?
韓国ETFとは、韓国の株式市場や特定の産業セクター、資産クラスなどの値動きに連動する運用成果を目指す投資信託のことだ。1本で韓国株式市場全体や特定の産業セクター、企業グループなどに分散投資でき、個別株への投資に比べ少額から韓国株式に投資できる。
韓国ETFを選ぶ際のポイントは?
韓国ETFの上場市場を限定しないこと、パフォーマンスの高い銘柄に注目すること、信託報酬(経費率)だけでなくトータルコストをみて選ぶことが挙げられる。
初心者におすすめの韓国ETF銘柄は?
韓国ETFの定番中の定番「サムスンKODEX200ETF<069500>」、韓国経済を支えるサムスングループ株で構成される「サムスンKODEXサムスングループ株ETF<102780>」、米国株として購入できる韓国株ETF「iシェアーズ MSCI 韓国ETF」が候補になる。

竹国弘城
名古屋大学工学部機械航空工学科卒業。証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、家計改善や住宅購入、資産形成、相続など、お金に関するコンサルティング、大手金融機関や各種メディアでの執筆・監修を行う。RAPPORT Consulting Office代表。

■保有資格
1級ファイナンシャルプランニング技能士
CFP®︎
証券外務員1種
サウナ・スパプロフェッショナル

名古屋大学工学部機械航空工学科卒業。証券会社、保険代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、家計改善や住宅購入、資産形成、相続など、お金に関するコンサルティング、大手金融機関や各種メディアでの執筆・監修を行う。RAPPORT Consulting Office代表。

■保有資格
1級ファイナンシャルプランニング技能士
CFP®︎
一種証券外務員
サウナ・スパプロフェッショナル

【関連記事】
1万円以下で買える!米国株(アメリカ株)おすすめの高配当利回りランキングTOP10!
米国株(アメリカ株)の連続増配ランキングTOP10 上位はすべて連続増配50年以上!コカ・コーラ、ジョンソン&ジョンソン
米国株の取引時間は何時から何時?ニューヨーク証券取引所とナスダックの違い、休場時間や休場日など
NISAでおすすめの米国株(アメリカ株)10銘柄 SBI、楽天、マネックスのNISA口座での外国株の買い方も紹介
米国株(アメリカ株)投資におすすめの証券会社9社を比較!SBI、楽天など手数料や銘柄数は?ネット証券から総合証券まで
米国株(アメリカ株)を買うにはどうしたらよいか、3ステップで解説 日本株との違いは?