ただこれらの研究は時間による変化を追跡しておらず、遺伝子の影響が年齢ごとにどのように作用しているかは明らかにされていません。
そこで今回、カロリンスカ研究所は、双子のサンプルを使用することで、ゲームに対する遺伝子と環境の影響が年齢を経ることにどう変化するか調べることにしました。
男の子はゲーマー遺伝子の影響を受けやすい

遺伝学の研究では、双子は重要な位置を占めています。
一卵性双生児は同じ遺伝子を持つことがしられており、彼らの類似性や差異を調べることで、知能や学歴、恋人の好みなど特定の項目における遺伝子の影響の強さを調べることが可能になります。
例えば、里親に出された双子を追跡することで、異なる環境(家庭)における遺伝子の影響を調べることが可能になります。
これまでの双子研究では、音楽や数学、文章の才能などにおいては育った環境よりも遺伝子の影響が極めて強いことが報告されています。
今回の研究では、スウェーデンのデータバンクに登録された3万2006人の双子が対象とされ9歳、15歳、18歳のそれぞれの時期にビデオゲームとコンピューターゲームをプレイする頻度が調査されました。
またゲーム頻度は「全くしない・月1回程度、週に1、2回、週に3~6回、ほとんど毎日」の5段階で評価されました。
すると興味深いことに、上の図のように、少年はどの年齢層でも「ほぼ毎日する」との答えが最も多くなったものの、少女では年齢が上がるにつれて「全くしない」と答える割合が多くなっており、男女で大きな差がうまれていることが判明します。
また遺伝子の影響も男女差が大きくなっていました。
