こんにちは。

ついにイスラエルがガザ全域占領とヨルダン川西岸地区での「入植地」拡大に踏み切りました。これまでも救援物資の搬入を阻止されて飢餓状態が続いていた非武装のパレスチナ民間人への殺傷行為が激化するのは、ほんとうに許しがたい人命の尊厳に対する冒涜です。

ただ、これでイスラエルが滅亡への道をたどり始めたことも明白で、それと同時にいつまでもイスラエル全面支援を続けていれば、アメリカもまた存亡の危機に立たされるでしょう。

今回はウェブマガジンで前後編2回にわたってお送りした同一タイトルの記事のYouTube凝集版に最新情報を加えてお届けします。

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ネタニヤフ首相とトランプ大統領 同首相インスタグラムより

イスラエル「核兵器保有の切迫した危機」を口実にイランを空爆

イスラエルは「イランの核兵器保有が切迫した危機となっている」ことを口実に、今年6月13日爆撃機とミサイルを併用してイラン各地を爆撃しました。

「イランが今にも核兵器を保有できるところまで開発を進めている」というのは、次の表でご覧いただけるようにネタニヤフがイスラエルの首相を務めるようになる前から決まり文句のように繰り返してきた主張です。

この表をネタニヤフがイスラエル首相を務めていた1996~99年の第1期、2009~21年6月の第2期、そして約1年半の短い空白期間を挟んで2022年12月から現在に至る第3期と比較すると、いろいろ興味深いことが分かります。

まず、ネタニヤフは首相在任中かどうかにかかわらず、ほぼ毎年イラン核兵器保有の危機を訴えつづけていました。ただ、最初に首相に就任した翌年である1997年から野に下っていた2002年までと、2014年から2020年まではこうした発言を控えていたのです。

ネタニヤフには世界中のどこの国の首脳陣よりも、米国大統領と側近たちの動向について早く正確な情報が入ってきます。