主観的なマネジメントでは、上司と部下の間で「言った・言わない」の認識のズレが頻繁に発生します。
例えば「頑張ってほしい」「もう少しスピード感を」といった曖昧な表現は、受け手によって解釈が異なり、結果として期待どおりの行動が生まれません。
識学では、曖昧な言葉を廃し、数値や行動で期待を明確に伝えることを徹底します。
具体的には「営業アポ数を2倍にする」や「A評価の企画書を毎月4つ提出する」など具体的な指示です。
このように数字のあるコミュニケーションは、お互いに共通認識で会話できるため、無駄な感情的衝突や誤解を未然に防ぐことができます。
誤解は、主観から生まれます。だからこそ、言葉の客観化が必要なのです。
会議が空中戦になる主観的なマネジメントが続くと、会議は「空中戦」になりがちです。
事実や数値ではなく「私はこう思う」「現場感覚ではこうだ」といった曖昧な意見が飛び交い、結論が出ないまま時間だけが過ぎてしまいます。
議論の軸がないまま進むため、会議後の行動にもつながりません。
識学では、会議は意思決定と事実確認の場と定義し、数値・ルール・定義に基づいた進行を重視します。
特に「事実確認の場」としての会議は「約束の場」としており、明確な期限と目標値を約束して、参加者全員が違和感のない状態で会議を終了させます。
成果につながらない空中戦を避けるためにも、会議は意思決定と事実確認に特化した「道具」であるべきで、主観的な意見交換の場ではないのです。
客観的なマネジメントのメリット3選
客観的なマネジメントのメリットとして、以下の3つが挙げられます。
マネジメントに再現性が生まれる
組織内コミュニケーションの摩擦が減る
意思決定が速くなる
それぞれ詳しく解説していきます。
マネジメントに再現性が生まれるマネジメントに主観が混じると、評価や指導は上司の経験や性格に依存し、属人化が進みます。