夏の風物詩イカメタル。これを聞くと、日本海を思い浮かべる人が多いと思う。ところがその日本海に負けず劣らずのフィールドが、三重県・熊野灘だ。昨年は1人3ケタ釣果続出の大当たり年。今年はそこまでの釣れっぷりではないが、連日順調な釣果を出している。今回はそんなイカメタルで出船している南伊勢町礫浦の光栄丸に乗船し、ハイシーズンのスクイッドゲームを取材した。
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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
光栄丸でアカイカ釣り
日本海でも熊野灘でも、狙うイカは同じケンサキイカ。ただイカは地方名が非常に多彩だ。ケンサキイカは、若狭湾ではマイカ、山陰地方ではシロイカ、そして今回の舞台となる三重県・熊野灘沿岸~和歌山にかけては、アカイカと呼ばれる。

今回はこのアカイカを狙うわけだが、志摩、南伊勢、紀北、尾鷲など各エリアからアカイカ狙いの遊漁船が出ている。今回の出船地は南伊勢町礫浦。お世話になったのは中村伸也船長が舵を握る光栄丸。イカダの渡船も合わせて営業している当地の老舗遊漁船だ。
釣行日は8月8日。事前に中村船長に確認すると、台風で休船する日もあったが、今年も安定した釣果が続いているとのこと。午後5時前に礫浦に到着すると、すでにこの日の乗船者である加藤さんら6人が、着々と準備を進めていた。
熊野灘のイカメタルについて
ここで熊野灘でのアカイカメタルについて、少し説明しておこう。フィールドは志摩沖から尾鷲沖まで幅広く、水深は総じて60~80m前後を攻めることが多い。

例年6月半ばから開幕し、7月に半ばにはハイシーズンに突入。例年であれば台風上陸をきっかけに終息に向かっていくのだが、台風の直撃がほとんどない年が続いてロングラン傾向にある。事実、大当たり年だった昨年は9月第2週まで釣れ盛っていた。今年も台風は発生すれど、本州に上陸することがほとんどなさそうで、9月までは楽しめるだろう。