なのでその場合には、手をあてる壁を対面の壁に変換させ、堂々巡りから抜け出せたかを確認する作業が必要になります。
こうすることで、攻略に関係ない壁から攻略に関連した壁に移ることが可能になります。
ただその場合には、壁の乗り換えを行う地点が重要になります。
上の図のように、両方が左手の壁であると、乗り換えを行っても堂々巡りからは脱出できません。
そのため中央に独立した壁に囲まれたゴールがある迷路は、両端にスタートとゴールがある迷路に比べて必勝法の適応に試行錯誤が必要となるでしょう。
迷路は人間を迷わすことを目的として作られています。
しかし迷路を数学者の視点から(トポロジー的に)考えるとその本質は「必ず攻略できる一本道」であることが理解できたかと思います。
たとえどんなに独立した壁の存在が多くとも、迷路に組み込めるピースの数は有限です。
どんなに時間がかかっても必ず脱出できるでしょう。
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参考文献
B Is the Geometry/Topology of Mazes a thing?
https://www.physicsforums.com/threads/is-the-geometry-topology-of-mazes-a-thing.1016069/
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部